「ソロ活」気兼ねなく楽しむ人増えています…「おひとりさま」「ぼっち」より前向きな言葉として定着
施設では、宿泊者限定の天体観測会が人気。コロナ禍で団体客や家族客のキャンセルが相次いだ一方、ソロ活の宿泊者は年100人前後の安定した利用があった。
阪急交通社ではソロ活需要の高まりにより、全国の集客は昨年度の1・6倍に伸びた。同社九州営業本部(福岡市)は県内発着の1人客限定ツアーを約30種用意。沖縄県の絶景や東北の夏祭りを巡る宿泊付きのコースが人気で、大半は60、70歳代のシニア層。参加者同士で交流が生まれ、気兼ねなく過ごす人が多いという。
1人で「ウェディング」も
1人では難しいイメージのある「ウェディング」に挑戦する人もいる。
福岡市中央区の婚礼衣装会社ブライトブルーでは「闘病を乗り越えた自分へのご褒美」「死別した夫との結婚式が和装だったので、今度はドレスを着たい」といった要望に応えようとソロ活向けのサービスを始めた。
コロナ禍では一時低調になったものの、現在は申し込みや問い合わせが増え、写真撮影コース(衣装、ヘアメイク代など込み10万7800円から)に40~60歳代が年間10組ほど申し込む。
生まれた性と心の性が異なる女性が1人だけの記念にしたいと、撮影に訪れたケースもあった。経営する田代佳己さん(59)は「コロナ禍を経て、自分らしく行動したいと考える人が、ソロ活を楽しんでいる印象だ。自由で幸せになる手伝いをしたい」としている。