医療従事者支援で野球、サッカー、バスケ、バレーら7競技が異色合体…なぜONE神奈川でスポーツが手を結べたのか?
社会全体でステイホームが叫ばれるなかで思い浮かんだのが、室内にいながら多くの人々と繋がり、メッセージも発信できるエレクトロニックスポーツ、いわゆるeスポーツの舞台だった。 「神奈川県内にはJクラブが6つあります。普段はお互いにしのぎを削り合う間柄ですが、対戦相手がいないと成り立たないスポーツでもあるので仲間なんです。なので、実は以前から神奈川県全体を盛り上げるために、クラブ対抗大運動会みたいな企画ができないか、と話していました。今回もすぐに各クラブが趣旨に賛同してくださり、一緒に作りあげたいと協力を即答していただけました」 サッカー繋がりで女子サッカーなでしこリーグのノジマステラ神奈川相模原との、またNPO法人の湘南ベルマーレスポーツクラブの傘下に湘南ベルマーレフットサルクラブが入っている関係で、フットサルFリーグとの縁もできた。しかし、残る5つの競技に関しては、水谷社長をして「近くにいてもなかなか縁がなく、提案する方法を模索することから始めました」と言わしめる状況だった。 記憶の糸を必死にたどった水谷社長は、かつてあるセミナーに参加したときに株式会社横浜スタジアムの代表取締役社長で現在は横浜DeNAベイスターズの代表取締役社長を務める岡村信悟氏と名刺交換をしたことを思い出した。失礼を承知の上で、今回の趣旨を綴ったメールを送った。 「ご挨拶をしたのもかなり以前のことでしたが、即答で賛同していただけました。さらに岡村社長からご紹介いただいた社員の方を介して、株式会社ディー・エヌ・エーのチームもご紹介いただきました」 チャリティーイベントの発起人には湘南ベルマーレ、ベルマーレのデジタルイノベーションパートナーを務めるKPMGコンサルティング株式会社、そしてディー・エヌ・エーの3社が名前を連ねる。そして、岡村社長は記者会見に寄せたビデオメッセージで、こんな言葉を発している。 「このような素晴らしい取り組みに参加できて、大変光栄に思っています。また、親会社のディー・エヌ・エーとしても、新型コロナウイルスと戦うみなさまを応援するためのこの大会運営に携わることができたことを、とても嬉しく思っています。大会の趣旨に賛同して多くのチームが団結できたのは、神奈川県だからこそだと思っています」