能登の被災者も参加 土石流10年の南木曽町、小学生が防災学習【長野】
男子中学生1人が犠牲になった南木曽町の土石流災害から、9日で10年です。災害をきっかけに、防災について学ぶ小学生が災害の時に炊き出しに使えるベンチを作りました。 10年前の2014年7月9日。南木曽町を流れる梨子沢で土石流災害が発生。家族4人が巻き込まれ、当時中学1年生の榑沼海斗さんが亡くなりました。台風と梅雨前線の影響で南木曽町付近では当時、猛烈な雨が降っていて、40棟以上の建物に被害が出ました。 ■小学生 「砂防堰堤のおかげで大きな石などが下まで来なくなります。これからも砂防堰堤が南木曽町のたくさんの命を守ってくれるといいと思う」 節目に合わせ、南木曽小学校で行われた防災学習の発表会。全校児童と地域の人などが参加しました。災害以降、児童たちは総合学習の一環として防災について学んでいます。6年生が制作したのは、校庭に設置された「かまどベンチ」。普段はベンチとして 使えますが、災害時には、かまどとして炊き出しに使えます。 ■6年生 「特に大変だったのはコンクリートを混ぜるところ。かき混ぜるのがすごく重たくて大変だった」 ■6年生 「モルタルの熱さとか時間との勝負だったので、皆と協力して頑張った。先日も大雨が降って過去にも南木曽町で土石流が起きていると、もう一回起きるのではないかと不安になる」 ■6年生 「災害時にも役立ってほしいし、これからも大切に使ってほしい」 能登半島地震で被災した人の姿も。知り合いのボランティアにすすめられ、発表会に参加したそうです。 ■石川・穴水町から 「避難する時は学校が一番多い。生徒が親にこういう使い方が出来るよと教えられるのも良いし、(かまどベンチは)十分活用できるので面白いと思った」 ■司会 「黙とう」 土石流が発生した川沿いには慰霊碑が建てられています。献花式で、南木曽町の向井町長などが花を手向けました。