保険の基本をおさらいしよう! がん保険を検討するポイントとは?
厚生労働省が発表した「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」の「表7 性別にみた死因順位別死亡数・死亡率(人口10万対)」によると、日本人の死因で最も多いのが「悪性新生物(腫瘍)」、つまり「がん」です。 また、同じく厚生労働省の資料「傷病手当金について」の「協会けんぽにおける傷病手当金の疾病別構成割合(平成30年度)」では、全体の2割近くを「がん」が占めています。そして傷病手当金の、支給期間の全体の平均が164日なのに対し、「がん」になった方の傷病手当金の支給期間の平均は180日となっています。 「がん」は死につながりかねない病気であり、また闘病生活には時間が掛かることが分かります。
傷病手当金とは?
傷病手当金とは健康保険の制度です。治療等により「働くことができない」ときに、最長1年6ヶ月の「働くことができない期間」に支給されます(ただし、最初の3日間は待期期間といって不支給)。その額の目安は月給のおおむね3分の2で、非課税所得です。なお、傷病手当金にはボーナスに相当するものはありません。 また、冒頭で述べたとおり、「がん」になった方の傷病手当金の支給期間は平均で180日です。つまり、およそ半年間を傷病手当金で家族とともに生活し、加えてご自身の闘病生活を送ることになります。闘病生活が長くなるということは、その分、治療費などの経済的な負担も積み重なっていくことが考えられます。
がん保険の検討
がん保険は健康保険等とは異なり、生命保険会社や損害保険会社が販売している民間の保険商品で、補償の対象を「がん」のみに絞った医療保険の一つです。がん保険は医療保険に比べると補償の対象が絞られているため、医療保険と比べると保険料が安くなります。 これまで述べたように、「がん」は闘病生活に時間が掛かり、その分、治療費などの経済的な負担が増していくことが考えられます。一方で、闘病生活中の収入源は傷病手当金が考えられますが、既述のとおり、傷病手当金は月給の3分の2が目安であり、またボーナスに相当するものがありませんので、減収になることが想定されます。 そこで、治療費や減収分を補うことを目的に、がん保険を検討することになるでしょう。