ヘッジファンド、エヌビディアへのエクスポージャー増大-AMD減少
(ブルームバーグ): 今年1-3月(第1四半期)に人工知能(AI)ブームで米株式相場が上昇した中、ヘッジファンドはAI分野を先導する大手テクノロジー企業の株式投資に引き続き傾斜した。
米証券取引委員会(SEC)に提出された最新の株式保有報告書(フォーム13F)をブルームバーグが分析したところによれば、これらの機関投資家は、エヌビディアへのエクスポージャーを拡大した。AI関連の人気銘柄であるエヌビディアの時価総額は1-3月期に、ヘッジファンドによる株式売り越しでも単一銘柄としては最大の増加を記録した。
また、AI分野でリードするアマゾン・ドット・コムとメタ・プラットフォームズ、マイクロソフトのポジションは縮小したもののエクスポージャーは増えた。ウォーレン・バフェット氏の投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは、損害保険会社チャブの株式保有を明らかにした。
バークシャー、損保チャブの株式持ち分67億ドルを開示
米金融当局の利下げ見通しにウォール街のファンドマネジャーの注目が引き続き集まる中で、1-3月期にS&P500種株価指数は10%上昇し、史上最高値で同四半期を終了。ハイテク株比率の高いナスダック100指数は同期間に8.5%値上がりした。
一方でファンドマネジャーらはサーモフィッシャーサイエンティフィックやスナップ、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株保有を減らした。
ブルームバーグはこれまでに1124のヘッジファンドが提出した13Fを分析。合計保有額は1兆8870億ドル(約292兆円)で、3カ月前は1兆7280億ドルだった。
これらのファンドのポートフォリオで最も大きな割合を占めた業種はテクノロジー(28%)で、一般消費財(14%)がそれに続いた。テクノロジー業界への投資額が最も増加した一方、不動産業界への投資額の伸びは業種別で最低だった。
原題:Hedge Funds Pump Up Exposure to Nvidia, Cut AMD: 13F Wrap(抜粋)
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Carly Wanna, Carmen Reinicke