OPEC、今年下半期に石油需要は拡大へ-月報で見通し維持
(ブルームバーグ): 石油輸出国機構(OPEC)は今年下半期に石油需要が強まるとの見通しを維持した。OPECと非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は今月、一部の減産について規模を縮小する方針を示している。
OPECプラス、減産延長で合意-10月以降は徐々に削減幅縮小へ (2)
OPECは11日の月報で、中国やその他新興国の経済成長が続く中、下半期の世界石油消費量が前年同期比で日量230万バレル増加し、上半期を約15万バレル上回るとの見通しを示した。OPECの予測は、業界内の他の予想よりもかなり強気な内容となった。
OPECプラスは今月初め、日量約200万バレルの自主減産を10月から徐々に巻き戻す計画を発表した。当初、原油価格はこの決定を受けて下落したが、OPECプラスがこの決定を延期または中止する可能性があることを強調したため、下落分を埋めた。
北海ブレント原油価格は1バレル=81ドル近辺と、4月につけたピークから約12%下落している。米州からの供給が増加し、OPECの減産効果が薄れている。脆弱(ぜいじゃく)な中国経済と米金融政策の不透明感も需要の強さに対する懸念を引き起こしている。
原題:OPEC Still Sees Strengthening Oil Demand as It Plans Supply Hike(抜粋)
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Grant Smith