祐徳稲荷神社で伝統行事「抜穂祭」 巫女が感謝の稲刈り 笛や笏拍子の音色に合わせ 鹿島市
鹿島市の祐徳稲荷神社(鍋島朝寿宮司)で9月26日、創建以来330年以上続く伝統行事「抜穂(ぬきほ)(稲刈り)祭」があった。菅笠(すげがさ)にかすりの着物、あかねだすき姿の巫女(みこ)たちが、神社近くの斎田(さいでん)の稲を刈り取った。 本殿での神事の後、巫女11人が約2アールの斎田に移動。3人が奏でる笛や笏拍子(しゃくびょうし)の音色に合わせ、8人が横一列になって鎌で刈り進めた。 今年の収穫量は例年並みの約100キロで、同神社である新嘗(にいなめ)祭に奉納するほか、「お火たき神事」で振る舞う甘酒の原料にする。6月の「お田植え祭」にも参加した巫女の白濱佑奈さん(19)は「8月末に台風が近づいたが、たくましく立派に育ってよかった」と秋の実りに感謝した。(市原康史)
市原康史