文武両道の長崎北陽台が「青い旋風」を巻き起こす。全国高校選抜ラグビー大会
下田主将も「公立高でずっと人数が少ない中で、練習時間も少ないが、量より質を大事にしている。1つ1つの練習に対する意識も高く、北陽台にしかできないラグビーができている」と言えば、山口副将は「練習時間と人数は少ないが、1回の練習でやれる量が多い。人数が少ないので自分がやらないといけないという自覚が出るのが強み」と話す。
ラグビー部も当然、一般の生徒と同じ勉強をやらなくてはならず、両立は入学当初はやはり大変のようで、山口副将は「要領がわかると両立できるようになっていった」と振り返る。
自身もOBである監督は「宿題を提出しないと、練習に参加できなかったりするので、僕から見ても厳しい環境の中でよくやっている。すべては生活から来る、グラウンド内外でどれだけ努力するかが、プレーに響くとずっと言っています」と目を細めた。
花園こそ、決勝進出経験のある長崎北陽台だが、春の選抜大会の最高成績は2回戦進出。昨季も初戦敗退したが、今季の目標はベスト4に掲げている。ただ、1回戦は昨季王者の桐蔭学園(神奈川/関東新人大会準優勝)と激突し、勝利しても2回戦では、優勝経験のある東海大大阪仰星(大阪)と、仙台育英(宮城)の勝者と対戦する。
品川監督は「九州新人大会で東福岡をターゲットにして負けたが、十分通用した部分があった。このブロックに入ってしまった、という気持ちは微塵もない。春の時期に桐蔭学園と対戦できるのはワクワク感しかない。選抜大会は花園でどれくらい上がっていけるかの指標になる」と自信をのぞかせた。
下田主将は「桐蔭学園に勝つには、規律を守ることが大前提。積極的にボールキャリーして、FWとBKの間のNO8として、チームの柱として、ひたむきに60分間走り続けたい」と言えば、山口副将は「桐蔭学園に名前負けせず、勝つことだけを考えたい。15番として攻守ともに後ろから声を出して、チームに勇気を与えたい」と意気込んでいる。