10月から1割値上げの火災保険料 火事だけでなく幅広いリスクをカバー なっトクマネー
損保大手4社のまとめでは、令和4年度のマンション共用部の地震保険付帯率は約5割。東日本大震災の際には、地震保険未加入のマンションは資金不足で再建が遅れたという。まずは自宅マンションの管理組合が十分な地震保険に入っているかどうか確認しよう。
■賢い入り方は?
火災保険料の値上げは、令和元年以降で4回目。自然災害の増加に伴い、右肩上がりだ。何とかお得に補償を充実させる方法はないか。竹下さんによると、選択のポイントはインターネットの見積もりサイトなどで比較すること。
保険料は必ずしもネット損保が大手に比べて割安とは限らない。災害リスクが高い地域や家屋に住んでいれば、大手のほうが割安になることもある。一方で、ネット損保や中小損保の中には、10月からの保険料値上げを見送っているところもある。
「住まいは暮らしの礎。なかでも一戸建ては水害や地震での損害が大きくなる。建物の火災保険と地震保険に加えて、それだけでは不足する分を補うためにも、家財保険までフル加入をおすすめします。契約は1年ごとよりも5年がお得です」と竹下さん。
「そして何より、請求しない限り保険金は支給されません。台風で窓ガラスが割れたら、塀に車をぶつけられたら、落雷で家電が使えなくなったら…意外に幅広く補償されます。自宅や家具・家電が損害を受けたら、まずは契約中の保険会社に連絡してください」
火災保険という名称に惑わされず、賢く加入してしっかり請求しよう。(田中万紀)