東洋大姫路・岡田監督、母校を常勝軍団に! 近畿王者で胴上げ「センバツの練習や」【高校野球秋季近畿大会】
◇4日 秋季近畿地区高校野球大会・決勝 東洋大姫路5―1智弁和歌山(ほっともっとフィールド神戸) 母校の東洋大姫路(兵庫1位)を秋の近畿王者に導いた岡田龍生監督(63)は「本当にうれしいですよね。まさか、こんなところまでとは思ってなかったので。それよりも、このユニホームでもう一回、甲子園に帰れるかなと心配だったんですけど、はい。ここまで頑張ってくれるとは思ってなかったです」と選手の健闘に感謝した。 履正社(大阪)を2019年夏の全国制覇に導いた岡田監督は、プロにオリックス新監督に就任した岸田護(元投手)や今季限りで現役を引退した元オリックスのT―岡田外野手、山田哲人内野手(ヤクルト)らを送り出してきた。東洋大姫路が2022年春のセンバツに出場したあと、4月から母校の監督に就任して3年目。ついに全国の舞台へ届いた。 兵庫大会から近畿地区大会に進むと、打線が活発化したという。このチームには準決勝の直前、履正社時代に「ここ10年で一番良い投手と思っている」という奥川恭伸投手(現ヤクルト)を擁する星稜(石川)と甲子園春夏で対戦した試合の映像を見せたという。 「良い投手を攻略するには、こうするんや」 ボール球を打つ打撃が目立ったことから、好球必打を説いたという。そして勝ち進むごとに成長を感じた。 「やっぱり勝っていくと、この1週間で伸びていくんやな、という感じがします」 岡田監督は高校時代、春のセンバツに出場経験がある。近年、その母校は「古豪」と呼ばれるようになっていた。秋季近畿地区大会の優勝は17年前。その当時、まだ生まれていない生徒がほとんどだ。監督として招聘(しょうへい)されると充実したウエートトレーニング場を備えた広い室内練習場も完成。学校の支援を受けて、育成の環境を整えた。 「毎年勝てるかどうかは分かりませんが、そのレベルにずっといかないといけないですよね」と常勝軍団を志す。そのために、いつも「勝ち方を知らん」と選手に言ってきた。「頭を使うということは、どういうことか」を教え、段階を踏ませながら着実に力をつけるよう努める。そして履正社時代に2度出場した明治神宮大会、そして来春センバツでどこまで成長できるか。 表彰式後、岡田監督は胴上げされる際に「センバツの練習や」と選手に声を掛けた。
中日スポーツ