PSYCHIC FEVER、海外での経験を重ねて作り上げたライブスタイル「その国ごとのカルチャーを学ぶのはすごく大事」
タイでのスタートは間違いじゃなかった
──タイで経験したことは、現在のPSYCHIC FEVERにどう生きていると思いますか。 剣 武者修行に行った2022年は、PSYCHIC FEVERに化学反応を起こせる要素がとにかく欲しかった時期でした。T-POPがこれからさらに来るんだろうなという規模や熱もすごく感じていましたし、実際に行ってみたらもう、ワクワクしかなくて。フェスもどこも満員で、めちゃくちゃ盛り上がっていて、至るところで音楽をやっていて……想像していたとおりの熱で。やっぱり現地に行かないとわからないことってあるんですよね。こう作って、ここで熱が生まれて、それがどういうかたちで広がっていくのかを実際に見て、可能性と熱を感じました。 中西 僕たちはデビューして1カ月後ぐらいにタイに行ったので、ある意味、そこが本当のスタートなんです。僕たちだけの初めてのイベントやライブを海外でできたことは、僕たちの強みになったと思っています。反応がめちゃくちゃリアルなんですよ。盛り上がる曲はめちゃくちゃ盛り上がるけど、そうじゃないときもはっきりしている。それを受けて、音源の尺を変えたり、リミックスしたりして、「ライブだからこそ聞けるバージョンがある」ことが、PSYCHIC FEVERのスタイルになったし、魅力にもつながったと思います。 小波津 タイの音楽って、幅広いですよね。ヒップホップもあれば、昔の日本を感じるような楽曲もあるし、バンドもある。幅広い音楽が身近にある場所であることは間違いないので、最初に行った国がタイであったこと、東南アジアのマーケットからスタートしたことは、間違いではなかったと感じています。 ──みなさんは、T-POPをどんなふうに楽しんでおられますか。 JIMMY タイで2年目となる『Rolling Loud』も11月に行われますし、MILLIさんやSPRITEのような若いラッパーもいて、ヒップホップはますます注目されていくのかなと感じてます。僕もタイに行く前から、タイのラッパーは知っていたんですよね。「SHIBUYA」って曲を出しているYOUNGGUやYOUNGOHMの曲を、WEESAや廉とかラップが好きなメンバーに共有して、やばいね!とか言ってて。 渡邉 その一方で、チルな曲もすごくいいんですよね。ファンの方と一緒に歌って、音楽の力で人の心を動かしていて、すごいなと改めて思います。 小波津 うん。あと、タイのバラードやR&B楽曲って、本当にすごくいいんですよ。僕も、歌詞の意味を知りたくてタイ語を勉強し始めたんですけど、やっぱり好きなのは、Jeff SaturさんとNont Tanontさん。Jeffさんは、椋雅くんと一緒にライブを観に行かせていただいて、すごく感銘を受けました。『BIG MOUNTAIN MUSIC FESTIVAL』のときにごあいさつをさせていただいたんですけど、もっともっと自分たちのレベルを上げて、いつか並んでステージに立てたら最高です。 ──前述したように、海外での活動範囲が広がり続けるみなさんですが、今後もタイでの活動は期待していていいでしょうか。 剣 もちろんです。僕たちは、世界がホームだという感覚でいます。そのためにも、PSYCHIC FEVERの輪を広げていけるようにがんばっていきます。