鈴鹿で良いとこなしのアルピーヌ、その一因は“同士討ち”。ガスリーはアップデートには手応えも「できるだけ早く次のモノを投入しないと」
F1第4戦日本GPを16位という結果で終えたピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、チームメイトのエステバン・オコンとの接触でフロアにダメージを受け、それがパフォーマンスにかなりの影響を与えていたと示唆した。 【動画】大湯都史樹と牧野任祐が悪だくみ……角田裕毅を襲う!? ふたりが接触したのは、赤旗中断後のリスタートの際。後にチームが試算したところによると、ガスリーのマシンは33ポイントのダウンフォースを失っており、これはラップタイムにして1周0.7秒~0.9秒の影響があると推定されるという。 またオコンのマシンも若干のダメージがあったため、アルピーヌはドライバーふたり揃って厳しいレースを強いられることになった。最終的には完走17台中、オコンが15位、ガスリーが16位という結果だった。 レースを振り返り、ガスリーはこう語った。 「最初のスタートは素晴らしくて、3つポジションを上げることができた」 「2回目のスタートもすごく良くて、なんとかエステバンを交わしてユウキ(角田裕毅/RB)に並びかけた。それから不運にもサンドイッチされる状況になって、(1コーナーに向かってイン側の)ユウキが左側に、(アウト側の)エステバンが右側に動いた。エステバンは僕と接触して、僕のフロアの左側全体を持っていったんだ」 「それでチームはダウンフォースが40ポイント弱落ちたと考えている。それからはほとんどゲームオーバーのような感じで、僕は赤旗がまた出るのを待ってコース上に留まろうとしていた」 「あれはレーシングインシデントだったけど、僕たちにとっては痛かった。とても長く厳しい午後だったね」 このように、イレギュラーな事態によって思わぬ苦戦を強いられたアルピーヌだが、ガスリーは日本GPでフロントウイングのアップデートパッケージを持ち込んだことで、少なくとも同GPでは前進を実感したと語った。 「ポジティブな面について言うと、今回のアップグレードはおそらく期待通りに機能したと言える」 「これからもそういった新しいパーツの投入やアップグレードをしていかないといけない。チームは頑張っているし、僕たちは頑張っていくしかない。当然(日本GPの決勝レースは)僕たちの持つものを反映した結果にはならなかった」 「でも全体的に言うと僕たちはまだ遅すぎるし、もっとパフォーマンスを引き出さないといけない」 「今週末チームが初めてのアップグレードをしてくれたことには感謝しているし、できるだけ早く次のものを投入しないといけない」 そう語ったガスリー。次のアップデートはいつになりそうかと尋ねると、こう語った。 「(次戦の)中国ではないだろう」 「ただ僕たちはより大きな決断もできる状況にあるから、具体的に僕たちがどうしていくかは分からない部分もある。でも今後数レースで新しいパーツが登場するはずだ」 またガスリーは、アルピーヌが大きく一歩前進するためには時間がかかることを認め、こう付け加えた。 「中期的には大きなモノが必要になると思う」 「今のコンセプトは期待通りの結果になっていないので、そこは改善の余地があると思う。ただそれまで(大きなアップデートがあるまで)に毎週少しずつ稼いでいけば、ポイント圏内でフィニッシュできる可能性が高まるだろう」 「僕たちは現時点で、第2集団の後方にいるのは明らかだ。少しでも早く、コンマ1秒ずつ稼いでいくことが、最終的には大きな差になるだろう」
Adam Cooper