初代『ファイナルファンタジー』が発売された日。シリーズの魅力である映画的な演出は初代から取り入れられていた【今日は何の日?】
※本記事は、2023年12月18日にアップした記事を再編集したものです。 クリスタルに導かれた光の戦士たちの旅路 【記事の画像(6枚)を見る】 いまから37年前の1987年(昭和62年)12月18日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『ファイナルファンタジー』が発売された日。 国民的RPGと言える『ファイナルファンタジー』シリーズの第1作。すっかり定着したタイトルであるものの、最初は“ファイティングファンタジー”にするつもりだったことが、“ファミコンから世界へ~ 『ファイナルファンタジー創世記』に見るJRPGグローバル化の系譜”で明かされています。 当時のユーザーが本作について大きな衝撃を受けたのは、天野喜孝氏が手掛けたパッケージではないでしょうか。菊地秀行氏の小説『吸血鬼ハンターD』シリーズや『魔界都市〈新宿〉』などのイラストを担当した天野氏のイラストはほかのファミコンのパッケージにはない独創的な世界観で、異彩を放っていました。主人公が正面ではなく横を向いているのも個性的でしたね。 独創的だったのはゲーム本編も同じ。とくに、序盤のボスであるガーランドを倒し、橋を渡って未知なる大地へと旅立つ場面でオープニングが流れる演出には目を見張りました。王国のお姫様を救出するという冒険がオープニングまでの前フリだったと知ったとき、これからどれだけ壮大な物語が待っているのだろうとドキドキしたものです。 『ファイナルファンタジー』シリーズといえば映画的な演出がたびたび評価されていますが、そういったドラマ性は初代から一貫。子どもはもちろん、大人も楽しめる作品でした。 前述したボスのガーランドは『ファイナルファンタジー』のキーパーソンでもあり、本作と関連の深い作品として話題となった『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN(ストレンジャー オブ パラダイス ファイナルファンタジー オリジン)』でも重要人物に。本作をプレイしているとニヤリする内容が多く、とくに橋を渡るシーンでは感動したシリーズファンは多いでしょう。 橋を渡るシーンは『ディシディア ファイナルファンタジー』や『ワールド オブ ファイナルファンタジー』にも登場しており、昔からのファンは「FFといえば、この橋だよね」とうれしくなったハズ。 さて、話を戻しましょう。本作は4つのクリスタルを巡る物語となっており、ジョブシステムを採用しています。ジョブは戦士、シーフ、モンク、赤魔術士、白魔術士、黒魔術士という6種類で、条件を満たすことで上級職にクラスチェンジできました。クラスチェンジ前はデフォルメ表示のかわいい姿だったのにクラスチェンジをするとリアルな等身のマッチョ系のグラフィックに変化するのは驚きましたね(笑)。 クラスチェンジの条件はドラゴンの王であるバハムートに勇気の証である“ねずみのしっぽ”を持ってきて見せるというもの。バハムートといえば『3』以降に登場した召喚獣がインパクトに残るので、じつは初代から登場していたことを知っている人は少ないかもしれません。 終盤でガーランドが語る真実は驚かされるもので、ストーリーのクオリティーは高く、35年前の作品でありながらいまプレイしても楽しめる作品です。ピクセルリマスター版は、斜め移動やダッシュ、オートモードなどが追加されており、とても遊びやすくなっているのでこの機会にぜひ遊んでシリーズの原点を体験してもらいたいです。 いま遊ぶなら、ピクセルリマスター版がオススメ。2024年現在Nintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、Xbox Series X|S、PC(Windows)、スマートフォン(iOS、Android)でプレイできますよ。