大井川鉄道で南海6000系電車の営業運転開始 コロナ禍など経てようやくデビュー
大井川鉄道(本社・島田市)は30日、南海電気鉄道(大阪府)から譲り受けた6000系電車の営業運転を開始した。鉄道ファンらが乗り心地を確かめたり、川根路を走る新たな車両の撮影を楽しんだりした。 新たに運行を始めた車両は1966年製造の2両。1両当たりの定員は160人。車体はオールステンレスで、座席はロングシート。南海電鉄では通勤・通学など生活の足として利用されてきた。2020年7月に譲り受けたが、コロナ禍や台風被害などでデビューの機会を逸していた。大鉄では全国の私鉄を引退した車両を整備して運行している。 運行初日は新金谷を出発し、金谷ー川根温泉笹間渡間を運行した。車内は多くの乗客でにぎわった。静岡市葵区の会社員大村亮真さん(30)は「車体にはロゴマークもあり、新鮮味がある」と話した。 1月12日から本格的に運用を開始する予定で、同日開催のJR東海の「さわやかウォーキング」の沿線開催に合わせて運転する臨時電車としても活用する。
静岡新聞社