【花粉症の最新】薬を飲むタイミングは“症状が出る前”!薬の種類&強さと眠気の一覧表も必見
進化した抗ヒスタミン薬は、副作用がかなり軽減
増田:薬局、薬店、ドラッグストア(以下、薬局)で買える市販薬(スイッチOTC)と、病院の処方薬では、効果が違うのでしょうか? 大久保先生:医師から処方される医療用医薬品のうち、副作用が少なく安全性の高いものを市販薬(OTC医薬品)に転用(スイッチ)したものを「スイッチOTC医薬品」と言います。 現在、病院の処方薬と、薬局で買える市販薬(スイッチOTC)の成分は、同じものが多いのですが、数多くの薬の中から副作用を最小限にし、自分に合った薬を選択するには、まず耳鼻咽喉科で診断を受けましょう。病院では、症状の度合いや出方、ライフスタイルを総合的に判断し、最適な薬を処方しています。 増田:花粉症の薬というと、眠気、口の渇きなどの副作用が気になりますが、今のお薬はどうなのでしょうか? 大久保先生:近年、花粉症治療薬は、どんどん進化しています。くしゃみ、鼻水、目のかゆみを抑える「抗ヒスタミン薬」は、以前はよく効く半面、口の渇きや眠気の副作用が気になりました。 けれども、「第2世代」の抗ヒスタミン薬が出て、副作用がかなり軽減されました。また、「遊離抑制薬」というヒスタミンを出にくくする薬は、副作用がさらに少なく、くしゃみ、鼻水に効きます。このほか、鼻づまりに効く「抗ロイコトリエン薬」、点鼻として使う「血管収縮薬」、症状が強いときに使う「鼻噴霧用ステロイド薬」などを組み合わせることで、症状をさらに軽減できます。 また、2019年に医師処方薬で、皮膚に貼るタイプの薬「アレサガテープ」が出ました。この薬は、血中濃度の上昇が飲み薬に比べて緩やかなため、眠気の副作用が出にくく、効果が安定して長い効き目が期待できるという特徴があります。皮膚に貼るタイプのアレルギー性鼻炎、花粉症治療薬は世界初です。 現在、第2世代の抗ヒスタミン薬のスイッチOTC医薬品には、下記のようなものがあります。
【スイッチOTCで発売されている、眠気と口の渇きが起こりにくい第2世代の抗ヒスタミン薬】
※当該成分で最も早く発売されたOTCを掲載 ※2006年以前は、メキタジン(4mg)が内服アレルギー薬として1990年に承認を取得しOTC薬が販売されているが、発売年月は不明 古いタイプの抗ヒスタミン薬は、眠気と口の渇きの副作用が大きな課題でした。新しい第2世代の抗ヒスタミン薬は、これらの副作用が起こりにくく、鼻水、鼻づまり、目や皮膚のかゆみ、喉の不快感、咳、じんましん、湿疹にも効果があります。