【花粉症の最新】薬を飲むタイミングは“症状が出る前”!薬の種類&強さと眠気の一覧表も必見
花粉症治療は先手必勝。女性医療ジャーナリスト 増田美加が、花粉症治療の第一人者である耳鼻咽喉科専門医 大久保公裕先生に治療について伺いました。 【画像】花粉症対策アイデア&グッズ
重要なのは、花粉がたくさん飛ぶ前に薬を飲み始めること
増田:いよいよ、つらい花粉シーズンが来ましたが、薬で凌げばなんとかなるでしょうか? 大久保先生:重要なのは、薬を飲み始めるタイミングです。最大の効果が現れるのに1週間程度かかり、ひどい症状が出てからでは効果が出にくいのです。そのため、花粉がたくさん飛ぶ直前から薬を飲み始める「初期療法」が非常に有効です。症状を軽くし、症状が出る時期を先のばしできて、薬の量も減らせます。 増田:今、症状をあまり感じていなくても、花粉は飛び始めていますから、すぐに飲み始めたほうがいいのですね。病院での治療は、今どのように行われていますか? 大久保先生:病院ではまず、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がアレルギーなのかどうか? を調べます。アレルギーだとわかったら、花粉症なのか、ダニやハウスダストなどのほかのアレルギーなのかを調べます。花粉がアレルゲンだとしても、スギなのか、そのほかの植物(ブタクサ、ヒノキほか)なのか、も特定します。アレルゲンの特定は、病院で「皮膚反応検査」で調べます。また「血中IgE検査」で抗体を調べると、将来発症するかどうか、いつ頃発症するかどうかもわかります。 アレルゲンが特定できたら、それに合わせて、治療薬を処方します。後ほどご紹介しますが、根治療法である「皮下免疫療法」や「舌下免疫療法」を行うこともあります。 花粉症は何歳になっても突然発症することがあります。なぜ、発症する人としない人がいるかはわかっていません。アレルギーは、体質遺伝的な要素が大きいので、両親ともに花粉症の人は6~7割が花粉症を発症します。ただし、両親ともに花粉症がなくても、約3割の人は発症します。ですから、現時点で花粉症を発症していなくても、将来、発症する可能性は誰にでもあります。今、花粉症でない人も気をつけるに越したことはありません。