【ギャラリー】女性ドライバーのF1での獲得ポイントは合計0.5……次にF1に辿り着く女性は誰か?
女性として最後の公式セッション出走を果たしたのは、あの方の奥様
■ジョバンナ・アマティ 1992年にブラバムからエントリーしたアマティ。当時も久々の女性ドライバーであると、大いに注目された。 しかし彼女が加入したブラバムは最末期であり、パフォーマンス的にも大低迷。開幕3戦全て予選最下位であり、決勝に出走することはできなかった。持ち込み資金の支払いが滞ったことで、この3戦でアマティは解雇。後任としてデイモン・ヒルがF1デビューを飾ることになった。 現時点ではこのアマティが、F1予選に挑んだ最後の女性ドライバーである。 ■スージー・ウルフ メルセデスF1のトト・ウルフの妻であるスージーはレーシングドライバー。DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)には7シーズンにわたって参戦した。 そんなスージーは2012年にウイリアムズF1の開発ドライバーに就任し、2014年にはFP1のみながら、F1公式セッションデビューを果たした。 初戦イギリスGPでは21番手だったが、続くドイツGPではトップから1.6秒差の15番手タイムを記録した。翌2015年にも2戦でFP1の走行を担当し、スペインGPでは14番手、イギリスGPでは13番手と、レギュラードライバーたちと遜色ない走りを披露してみせた。 スージーは同年限りでレーシングドライバー引退を表明し、その後は出産を経て、フォーミュラEのベンチュリのチーム代表やCEOを歴任。現在は女性ドライバーの成長を促すためのF1アカデミーを率いている。
テストだけなら、多数の女性ドライバーが挑戦
■キャサリン・レッグ 公式セッション走行経験はなくとも、テストでF1マシンを走らせた女性ドライバーは数多い。そのひとりがキャサリン・レッグだ。 レッグはアメリカのレースを中心に活躍。チャンプカーやインディカーに参戦し、チャンプカーでは2007年にランキング15位となっている。また、3年にわたってDTMに参戦し、フォーミュラEの1年目最初の2戦には、アムリン・アグリから参戦した。 そのレッグは2005年末に行なわれたF1テストで、ミナルディのF1マシンを走らせている。 ■マリア・デ・ビロタ F1参戦経験を持つエミリオ・デ・ビロタを父に持ち、弟もレーシングドライバーという、まさにモータースポーツ一家に生まれたビロタは、様々なレースに参戦。2011年にはロータスF1のテスト走行を担当した。 2012年には新興マルシャF1のテストドライバーとなったが、直線テストの際にトラックに激突する事故に遭い、右目を失うという大怪我を負ってしまう。 治療後、F1のパドックに元気な姿を見せたが、2013年にホテルの自室で亡くなっているのが発見された。テストで負った怪我が死の要因だったとされている。 ■シモーナ・デ・シルベストロ インディカーを中心に活躍するシルベストロは、2013年に同シリーズで2位表彰台を獲得するなど、実績を残している。 2014年にはザウバーとアフィリエイト・ドライバーとして契約し、同チームのF1マシンをテストドライブしている。 このほかフォーミュラEにも参戦するなど、幅広い活躍を見せる。 ■タチアナ・カルデロン 欧州のジュニアカテゴリーでステップアップしてきたカルデロンは、GP3に3年にわたって参戦。イェンツァーから参戦した2018年には、終盤5戦連続で入賞するなど、安定した成績を残した。 その後2019年にはFIA F2に参戦し、その後は来日してスーパーフォーミュラにも挑んだ。これと並行して、ル・マン24時間レースなど、耐久レースにも参戦している。 2017年からはザウバーF1と契約し、開発ドライバーに就任。その後はテストドライバーを務めるなどした。 ■ジェシカ・ホーキンス 最も最近F1マシンをドライブした女性ドライバーがジェシカ・ホーキンス。2023年の9月に、ハンガロリンクでアストンマーティンAMR21を走らせた。 現在28歳のホーキンスは、これまで様々なカテゴリーのレースに参戦。2019年からはWシリーズに参戦し、2022年には表彰台1回を獲得した。
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