京都国際先発の西村一毅

＜第106回全国高校野球選手権京都大会：京都国際 11－3 西城陽（7回コールド）＞◇24日◇準々決勝◇わかさスタジアム京都 【一覧】高校2年生ドラフト候補リスト 　春の近畿王者・京都国際が西城陽に7回コールド勝ち。2季連続の甲子園出場まであと2勝とした。 　この試合で目立ったのは2年生。先発は背番号11の西村 一毅（2年）が任された。 　この春にブレイクした西村は低めに伸びるストレートや得意のチェンジアップを軸に4回まで1失点。「春の大会では左バッターへインコースの真っすぐやチェンジアップが投げられなかったんですけど、春の大会が終わってからどのバッターにも投げ切ることを練習して取り組んできて、それができるようになったのは成長だと思います」と手応えを感じる投球だった。 　しかし、1点リードの5回表に三塁ベースに当たる内野安打や二塁手の手前でイレギュラーする不運な安打を浴び、2点を失って逆転を許してしまう。 　それでも同じ2年生が西村を救った。5回裏に京都国際は一死満塁のチャンスを作ると、7番・長谷川 颯（2年）の左前2点適時打で逆転。さらに一死二、三塁から8番・清水 詩太（2年）も左前2点適時打を放ち、リードを3点に広げた。 　これで勢いづいた京都国際は6回裏にも清水の中越え3点適時二塁打などで5点を追加。6回から登板したエースの中崎 琉生が2回を無失点に抑え、コールド勝ちを収めた。 　決勝打を放った長谷川は初戦から4番を任されていたが、2試合連続で無安打。それでも7番に打順を下げた4回戦の塔南・開建戦では4回裏に今大会初安打となる逆転3点適時二塁打を放ち、調子を上げてきている。 「この大会で結果を出せて、自信がだんだんついてきているところもあるので、この先も自信を持って自分のバッティングをしたいと思います」と意気込む。50m走で6.1秒の俊足で投手もできる万能プレーヤー。これからの京都国際を担っていく一人になるだろう。 　長谷川と寮で同部屋の清水は4打数2安打5打点の活躍。前日の夜には「2年生の自分たちが引っ張っていくくらいの気持ちで頑張ろう」と話し合っていたそうで、「長谷川と自分が点に絡む活躍ができて良かったです」と語った。 　実績のある3年生に加えて、2年生の成長も著しい京都国際。「この前の試合も長谷川が打ってなかったら負けていますし、2年生が仕事をしてくれているので、逞しいと思いました」と主将の藤本 陽毅（3年）も彼らには信頼を寄せている。 　京都国際の黄金時代はまだまだ続きそうだ。