「お金がない」が口癖の息子。30歳一人暮らしで平均並みの収入はあるようですが、全く貯金できないのは「浪費」が原因でしょうか?
30歳になっても貯金が増えないことに焦りを感じている方もいらっしゃるでしょう。30歳で貯金が増えないのは一般的なのか、それとも、お金の使い方が問題なのかと、不安になることもあるかもしれません。そこで今回は、「30歳一人暮らし、年収は平均並み」をモデルケースに、以下の視点から30歳の貯金事情を解説します。 ・30代の平均支出 ・30代の平均年間貯蓄 ・貯金を殖やす方法 貯金がなかなか増えないとお悩みの方はぜひご覧ください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
30代の平均支出
2023年の総務省「家計調査/家計収支編」によれば、34歳以下の男性で単身世帯の平均年間消費支出は204万507円です。内訳は以下になります。 ・食料:55万1513円 ・住居:42万4174円 ・光熱・水道:10万9669円 ・家具・家事用品:5万9527円 ・被服及び履物:7万1693円 ・保健医療:4万9612円 ・交通・通信:25万9473円 ・教育:81円 ・教養娯楽:33万467円 ・その他の消費支出:18万4297円 消費行動を振り返り、平均より多く使っていると感じる項目があれば、その部分の削減を心がけるといいでしょう。 なお、上記の金額は全国平均です。首都圏と地方では家賃が大きく異なるなど、各項目の数値は生活環境によって変動する可能性がある点に注意が必要です。
30代の平均年間貯蓄
金融広報中央委員・知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、30代単身世帯は、手取りのうち平均17%を貯蓄に回しています。30代の年間平均手取りが301万円であることから、年間51万1700円程度は貯蓄できる計算です。 なお、30代単身世帯の金融資産保有額は、平均が594万円、中央値が100万円となっています。20代が平均121万円、中央値9万円であることを考慮すると、20代から30代の間に貯金を順調に増やせていることが読み取れます。 一方、30代単身世帯で、貯蓄に回した金額が0円だった人の割合は23.8%です。30代で貯蓄ができないケースも珍しくないといえるでしょう。 ただし、貯蓄に回さなかった人の割合が20%台にとどまるのは30代のみです。結婚やマイホーム購入、子育てなどのライフイベントが発生しやすい40代以降は、貯蓄をますます増やしにくくなるでしょう。