グレース・ブラウンが五輪との2冠で有終の美なるか 女王クロエ・ダイガート筆頭に前回上位ライダーが続々参戦で激戦必至!【Cycle*2024 UCI世界選手権大会 女子エリート個人タイムトライアル:プレビュー】
活況のまま進行するロードレースシーンは、いよいよ2024年シーズンの世界王者・女王を決める戦いを迎える。今年のUCI世界選手権大会の開催地は、スイス・チューリッヒ。UCI(国際自転車競技連合)のお膝元で世界最高峰の国別対抗戦が行われる(UCIの所在地は250kmほど南西の街・エグル)。 大会は9月22日から29日までで、パラサイクリングの世界選手権と併催される。男女のエリート種目を通じて最初に行われるのが、女子エリートの個人タイムトライアルである。
レース距離は29.9kmに設定され、ゴッサウの街を出発して主会場のチューリッヒを目指すルート。コースレイアウト的には色の異なる2つのパートで構成される印象で、前半が丘陵パート、後半が平坦パートといった趣き。この間、スタート・フィニッシュ地も合わせると9つの街を通過する。
丘陵パートでは10.4km地点の第1計測ポイントまで、高度にして約200mを5kmかけて上り、その後も細かなアップダウンが連続。これを抜けるとチューリッヒ湖岸の道路に出て平坦パートへ。おおよそ10km北上すると、チューリッヒの街に到達する。全体的にみるとTTスペシャリスト向きのコースと言えるが、丘陵パートでいかにリズムを崩さずに走り抜けるかが重要になる。前半から飛ばしていくのか、後半にペースアップを図るのか、選手によって走り方が異なりそう。また、前半は大小無数のコーナーが連続することから、バイクテクニックも重要な要素となりそうだ。
タイムトライアル女王を決める一戦には、事前エントリー段階で50カ国(難民選手団含む)から83選手がリストに名を連ねている(最終的な出走人数の変動もあり得る)。
一番の注目は、グレース・ブラウン(オーストラリア)がパリ五輪との2冠なるか。今シーズン限りでの現役引退を表明しており、2冠達成で有終の美を飾りたいと意気込んでいる。これまでタイトルを数々手にしているが、世界選手権の勝利には恵まれていない。最高の舞台で最高の走りができるか、最後の挑戦が近づいている。
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