「”住み込みのメイド”がサラリーマンの家にーー」大正から昭和初期の女中という仕事
家電がない時代の重要な労働力
ーー当時はどのようにして、働き先や働き手を探していたのでしょうか。 当時の婦人雑誌を読むと、「私を雇ってください。当方○歳の高女卒、こういうお宅に雇われたいです」といった募集欄があったことがわかります。こういった雑誌も採用と就職のひとつの手段だったんですね。一方で、女中さんにもランクがあって小学生卒でそのまま働くという人もいれば、いい高校を出た後に花嫁修行の一環として女中に入るという人もいました。また、女中さんに入ってきた子を、勤め先のお家の配慮で裁縫学校に入れてあげたり、嫁入り先も見つけてあげるみたいなこともあったそうです。当時は各家庭を支える、とても重要な働き手だったんです。 さらに続きとなる記事<「同級生のスカートが急に短く…」ミニスカ・ルーズに馴染めなかった1990年代女子高生の“黒歴史”>も、ぜひご覧ください。 粥川すず/漫画家。オホーツク地方在住。 『コリン先生随行録』 で第76回ちばてつや賞一般部門入選。『エリートは學び足りない』(全2巻)。明治・大正・昭和初期の庶民文化が大好き。近代学生文化・旧制高校に心惹かれる。
現代ビジネス編集部