ANA、787-10国内2号機が3/24羽田着 就航時は2機に
全日本空輸(ANA/NH)のボーイング787-10型機の国内線仕様2号機(登録記号JA983A)が、羽田空港へ3月24日夜に到着する見通しだ。27日の就航前に2機がそろう。 【写真】20日夜に到着したANAの787-10国内線仕様初号機 2号機は、現地時間21日にボーイングの最終組立工場がある米サウスカロライナ州のノースチャールストンを羽田行きNH9397便として出発。乗客を乗せないフェリーフライト(回航便)で、ロサンゼルスとホノルルを経由し、羽田には24日午後8時30分ごろ到着する見込み。 ANAは787-10の国内線仕様機を11機発注済みで、2026年度までに受領する計画。当初は2023年秋に就航予定だったが、ボーイングで787の納入遅延が発生している影響で初受領は今月17日となった。初号機(JA981A)は翌18日にチャールストンを出発して、ロサンゼルスとホノルルを経由し、20日夜に羽田へ到着した。 27日の初便は羽田発札幌(新千歳)行きNH59便で、折り返しの羽田行きNH62便も同機で運航する。その後は那覇、福岡、伊丹の順に就航する見通し。 今年1月末時点では、初号機と2号機を2月下旬に、3号機と4号機を3月末までに受領し、777-200ERの置き換えを始める計画だったが、約1カ月遅れで引き渡しが始まった。3号機はJA984Aとなる見通しで、20日に納入前の飛行試験がスタートしている。 座席数は2クラス429席で、プレミアムクラス28席、普通席401席。シートは2021年12月9日に就航した787-9の国内線新仕様機(2クラス375席:プレミアムクラス28席、普通席347席)と同じで、エンジンも同じくGE製GEnx-1Bを採用している。ANAの予約画面で表示される機材名は「78K」となる。 787は標準型の787-8、長胴型の787-9、超長胴型の787-10の3機種で構成され、787-10は胴体がもっとも長い。全長は787-8(56.7メートル)と比べて11.6メートル、787-9(62.8メートル)より5.5メートル長い68.3メートルで、置き換え対象となる777-200/-200ERよりも4.3メートル長い。787のローンチカスタマーであるANAは、3機種すべてを運航している。 ANAは787-10の国際線仕様機(3クラス294席)を3機導入済みで、 2019年4月26日に初便の成田発シンガポール行きNH801便(JA900A)が就航。日本初の787-10で、エンジンはロールス・ロイス製エンジンのトレント1000を搭載し、東南アジア路線を中心に投入している。
Tadayuki YOSHIKAWA