マウンテンバイクが並ぶ施設内

　長野県外からも好評のマウンテンバイク（MTB）コースを有する「伊那市横山バイクパークGLOP Ante.」（同市横山）はオープン3年目を迎えた今年、MTB愛好者の裾野を広げる新しい試みに取り組んでいる。今夏から自転車の利用料を定額制にするサブスクリプションを導入。特に子どもの場合は成長に合わせて借りることができ、買い替えの負担軽減が期待できる。MTBを気軽に楽しんでもらい、その魅力を伊那から発信する。 　同施設は伊那市が所有し、スポーツ施設の企画などを手掛ける企業・エルク（同市）が運営を受託する。ごみの最終処分場だった土地を整備して活用。約8000平方メートルの敷地内に初心者から上級者まで対応する多数のコースを備え、ジャンプに挑戦したり森の中を走ったり種類豊富だ。 　上伊那地域のほか松本や諏訪など県内の利用が多いが、愛知県や岐阜県からも来場がある。今月中旬にはジャンプコンテストなどの催しを開催し、関西や東北からも参加者が来てにぎわった。 　同施設によると、子どもがMTBに乗る場合、すぐに成長して車両のサイズが合わなくなり、準備に要する費用は保護者にとって大きな負担という。サブスクリプションの導入は負担を軽減させ、MTBに親しむ機会をより身近なものにしたい願いがある。 　サービスはレンタル料や施設利用料、レッスン料など込みの月額5000円など4種類を用意した。現在は市内を中心に小中学生と保護者ら33人が登録（10月7日時点）。経済的な面だけでなく、すき間時間を活用して走るなど定額制ならではのメリットを生かした利用者もいる。 　同施設の担当者は「自転車の『楽しい』を教えられる場になっていて、いろんな年齢の子とも触れ合える。MTBに触れる人が増えて、MTBを通した子どもの成長にも役立てたい」としている。