当事者に寄り添った活動を 奄美地区自立支援協 大和村で定例会、50人が参加
奄美地区地域自立支援協議会(長井和揮会長)の2024年度第1回定例会が16日、鹿児島県の大和村防災センターであった。奄美大島の5市町村から福祉事業所や保健・医療、行政関係者など約50人が参加。各部会の活動を報告し、当事者の考えや希望に寄り添った支援の在り方や課題について意見を交わした。 定例会では、同協議会の全7部会(ピア、精神、相談支援、子ども、就労支援、地域移行支援、権利擁護)がそれぞれの取り組みを報告した。 精神障がいの当事者が自ら情報発信などに取り組むピア部会は、定期的に開催している当事者や支援者らの交流会などを振り返った。今後の課題として、参加希望者への情報周知や集まりやすい日時・場所の設定などを挙げた。 このほか、同村のボランティア自主運営団体「すももの会」による活動の紹介や、利用者が手掛けた物品の販売もあった。 後半は「さまざまな場面での自己決定の支援(権利擁護と成年後見の是非)」をテーマに、参加者らが9グループに分かれて意見交換。当事者の意思に基づく自己決定について、支援者の目線から、判断の迷いや課題だと感じていることなどを話し合った。 「家族の意見がどうしても優先されてしまう」「手術などをする際、本人の意思がはっきりしない場合は誰が判断すればよいか」「日ごろから小さな自己決定を積み重ねることで、大きなことも決めやすくなるのでは」「サービス利用でも本人が望まない支援がある場合はどう話し合うのか」などの声が上がった。
奄美の南海日日新聞