「ひろゆき氏vs髙橋洋一氏」ネットで繰り広げられる“円安バトル”の根底にある「庶民の生活苦」
“円安”が、著名人を巻き込んだバトルに発展だ――。 元財務官僚で経済学者の髙橋洋一氏がテレビ番組で持論である「円安上等。1ドル300円でも誰も文句言うはずない」という内容を披露したことに対し、インフルエンサーの“ひろゆき”こと西村博之氏が、 今井絵理子議員 自身が代表を務める政党支部に1250万円寄付!「税優遇疑惑」へ“意外”な回答 《燃料費・肥料代、輸送費が2倍になるので農作物・水産物の価格は2倍。輸入品の価格は2倍以上。電気代も上がります。 国内向けで働く人・公務員・年金受給者の手取りは変わらないので、実質的に半額で暮らす。ホントに学者?》 とXで反論。その後、髙橋氏はXで 《円安(自国通貨安)は日本有利(自国有利)なのは、近隣窮乏化として古今東西知られている》 などと反論するも、ひろゆき氏は 《『円安上等。1ドル300円でも誰も文句言うはずない』とメディアで言っておきながら、数式も根拠も出せない》 と熱いバトルを繰り広げている。 そして6月22日に髙橋氏は自身のYouTubeチャンネルでライブ配信を行い『ひろゆきがXで絡んできた!フッ』というサムネイルで詳細を語った。 自国通貨安は自国に有利というノーベル経済学者ポール・クルーグマンの名前を出して、 「文句があるんだったら、私なんかに言わないでクルーグマンをやっつけたほうがいい。近隣窮乏化が間違いというのが分かったら、ノーベル賞もんですよ」 と嘲笑った。 「トヨタなどの輸出でも稼ぐ企業は確かに莫大な利益を上げており、おのずと円安で儲けた企業の恩恵を受けて日本政府の税収も増える。国益を考えれば円安は確かに有利です。 しかしひろゆきさんの言うことも正しくて、賃上げされたとしてもエネルギー高や物価高に給料が追い付かない。物価上昇を加味した実質賃金は、25ヵ月連続のマイナスということで過去最長。収入が増えていない低所得者や年金受給者は困窮しています。実際髙橋さんも別の記事では『円安で受けた恩恵を国民に還元せよ』という提言もしています。」(経済担当記者) 経済評論家の三橋貴明氏も6月4日の自身のブログで 《(円安の)メリットは享受し、国内における投資を増やし、さらに物価上昇による国民生活への悪影響を『財政政策』で緩和すればよろし。 具体的には、消費税廃止、ガソリン税廃止、再エネ賦課金廃止などになりますね。要は、物価上昇分の負担を政府が負えばいい話です》 とつづっている。 要するに円安で、バブル期を超える2年連続で70兆円を超える税収を吸い上げている政府――「増税メガネ」と揶揄されるほど岸田政権が、国民に負担を強いて“ケチっている”ため庶民は苦しんでいるのだ。 ひろゆき氏や髙橋氏の論戦バトルに、ひろゆき氏の宿敵である、立憲民主党の米山隆一氏も 「これはひろゆき氏が正しいです」 と助け船を出した。 しかしSNSなどでは 《誰が正しいとかどーでもいいわ。何が正解か分かってんなら国民の未来が良くなるような改革してくれよ。それも出来ないなら専門家も政治家も居る意味ねーだろーが》 《マクロ意識して国民は生活してないし。今日の晩御飯何しようかなぁ…値段高っ…買うのやめとこ…日々、そんなんですわ》 などと切実な意見が相次いでいる。 ただ、アプローチは違えど、ひろゆき氏も髙橋氏も現状の“国民負担が大きい”という考えは共通しているようだ。このまま政府の無策が続けば、苦しむのは庶民ばかりだ……。
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