退任理由は「トーナメントでの準備」 JFA佐々木則夫委員長、なでしこ監督後任リストは国内外から広く策定
なでしこジャパンの池田太監督が、8月末の契約満了により退任することが21日に発表された。 同日、日本サッカー協会(JFA)の佐々木則夫女子技術委員長が取材に応じ、退任にいたった経緯と後任人事に言及した。 19日に池田監督に伝えたという佐々木委員長。「監督としての資質については、選手、スタッフとのコミュニケーションは問題なく、高倉ジャパンから引き続いた中でも、非常にいい雰囲気の中でなでしこジャパンを指揮してくれた」と池田監督の指導力を評価した一方で、「試合の内容もそうですけれども、やはり結果として世界大会でベスト8止まりというのは、目標とする部分において、ベスト4に行って、さらに注目を集め、そして女子サッカーの繁栄に繋がるという大きな使命があります。その中で今後、世界大会をまた目指したときに、もう一つサッカー的な要素の中で、資質としては非常に評価が高い選手を持って到達するにあたり、新たな人選が必要だろうと判断しました」と、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023、パリオリンピック2024と準々決勝で敗退した結果を受けて決断したと話した。 判断した一つの大きなポイントとしては、トーナメントを勝ち上がっていく上での準備を挙げ、「準備と精細な状況、そして勝負にあたっての起こりうる場面を、しっかりとトレーニングを積んで、ミーティングをして。そういった要素は重要な状況の中でベスト8を突破する結果にも繋がらなかったのかなという、そのサッカーの要因のところ」、「進め方、準備の仕方、繊細な部分をもっと準備しなければいけないという要素が少し足りない。それと選手に対してもしっかりと植えつけなければいけないということ。そこがなかなか熟知できていなかった」と総括している。 後任人事に関してはこれからラージリストを作成し、絞る作業に入っていくとのこと。10月に国際親善試合を控えるが、「10月に合わせようとして不安や要件、要点が合わない状況でも『60%だから行こう』というようなことはせず、100%はなかなかいないと思いますが、80%以上の合格点」の人選ができなければ、暫定監督で臨む可能性もあるとしている。 チーム作りにおいては、「日本のサッカーの特徴をしっかり熟知していただきながらプラスアルファ、ということを考えています。また、これまでの経験値の部分を含めた中で、前回の反省も踏まえた中で、ディスカッションしながらしっかりと取り組んでいただけるような人がいいとは思っています」として、日本人に限らず海外の指導者、男子チームの指導者も視野に入れながらリストを策定していくと話している。
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