「地域資源の循環」切り口に課題解決へ 諏訪の「リビセン」初のフォーラム 長野県
古材や古道具のリサイクルなどのリビルディングセンタージャパン(リビセン、長野県諏訪市小和田)は25日、「地域資源の循環」を切り口に、全国各地それぞれが抱える課題の解決に向けて踏み出してもらおうと、初の「Local Reuse Forum(ローカル・リユース・フォーラム)2024」を同社で開いた。遠くは北海道や沖縄県などから「リビセンに興味がある」という人たち約150人が集まり、自分たちでつくる楽しいまちの姿を考えた。 建築設計事務所のオープン・エー(東京)代表取締役の馬場正尊さんと、公共空間と民間を結び付けるメディアの公共R不動産(同)メディア事業部マネージャーの飯石藍さんが基調講演した。 馬場さんは「都市は公園化したがっているのではないか」とし、「道路と建物によって構成されている都市ではなく、あたかも公園の中に建物やまちがある風景にゆっくり変わっていかないだろうか」と予測。道路や空き地に緑などの有機物があるイメージで、個々の力でまちの変化に関わることができる時代―と呼び掛けた。 飯石さんは東京・池袋の通りを公園化するプロジェクトを紹介した。地元住民や行政と連携してマーケットを開くなど、にぎわいや人々のつながりを生み出していることを話し、「わたしたちのまちはわたしたちで創る」気持ちを大切にしていると語った。 このほか、リビセン共同代表の東野唯史さんが同社の活動などについて講演した。会場では、同社の経験を伝えている「リビセンみたいなおみせやるぞスクール」の参加者が実際に始めた事業の紹介パネルを展示。同社周辺のまち歩きも行い、東野さんととともに共同代表の東野華南子さんらの案内で巡った。