10月期も豊作? 『あぶない刑事』『相棒』『MIU404』など“刑事×バディ”ドラマを振り返る
“おうち時間”に希望を与えた綾野剛×星野源の『MIU404』
●令和『MIU404』(TBS系/2020年)綾野剛×星野源 『アンナチュラル』(TBS系/2018年)とのシェアードユニバースが話題の現在公開中の映画『ラストマイル』でも記憶に新しい本作。運動神経は抜群ながら刑事としての常識に欠ける伊吹藍(綾野剛)と、冷静沈着で観察眼に長ける刑事・志摩一未(星野源)のコンビが事件を解決していく物語で、最終話の久住(菅田将暉)との対決を含め、さまざまな名場面を生んだ。 2020年当時は、全世界が暗黒の闇に包まれ「おうち時間」が増えたころ。実際にドラマの撮影が中断され、第1話放送日が遅れてしまうこともあった。何かと下を向くことが多かったなかで、伊吹と志摩の活躍は視聴者の希望となり、暗闇を照らしていった。『MIU404』は、エンターテインメントが持つパワーを証明した作品となったのだ。 この他にも刑事がバディを組む作品としては、昭和だと『噂の刑事トミーとマツ』(TBS系)、『俺たちの勲章』(日本テレビ系)、平成は『ケイゾク』(TBS系)、『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』(TBS系)、『未解決の女 警視庁文書捜査官』(テレビ朝日系)、『TEAM』(フジテレビ系)、令和は『ラストマンー全盲の捜査官ー』(TBS系)、『俺たちはあぶなくない ~クールにさぼる刑事たち』(MBS)、『REAL 恋愛殺人捜査班』(FOD)をはじめ、刑事ではないが、警察学校を舞台にした『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)、交番勤務の警察官コンビが活躍する『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)と挙げればキリがないし、書きたい作品はもっとある……! 互いの長所を生かしたり、互いの欠点を補ったりしながら事件を解決していく「刑事×バディ」ドラマ。孤高の刑事やチームで戦う作品も良いが、2人が熱くぶつかり合い、抜群のコンビネーションを見せて事件を解決に導く姿は、DNAレベルで「最高!」と思える展開である。 今秋からスタートする各局の「刑事×バディ」ドラマ放送を前に、過去の名作をサブスクやBlu-rayで楽しんでみてはいかがだろうか。
浜瀬将樹