38人死亡の旅客機、ロシアの防空ミサイルが撃墜か…機体後部に多数の小さな穴
カザフスタン西部アクタウでアゼルバイジャン航空の旅客機が墜落した事故で、ロイター通信は26日、調査に関わるアゼルバイジャン当局の複数の関係者が、同機がロシア軍の防空ミサイルによって撃墜されたとの見方を示したと報じた。米政府関係者も同様の情報を得ているとしている。 【写真】北の空を守る慶大卒の女性パイロット、F15戦闘機は「大空が自分のものに」
同機は25日、露南部チェチェン共和国グローズヌイに向かっていたが、針路を変更し、アクタウ付近で緊急着陸を試みたとされる。アゼルバイジャン当局の予備調査によると、同機はグローズヌイ付近で露軍の防空システム「パーンツィリ」の攻撃を受けた。無人機を標的とした電子妨害の影響で、航空管制との通信も不通になっていたという。
露メディアは、グローズヌイ付近で25日朝、ウクライナ軍による無人機攻撃があったと伝えている。
墜落した旅客機後部には、多数の小さな穴が開いていたことから、軍事専門家は対空兵器による撃墜の可能性を指摘していた。
アゼルバイジャンの関係者はロイター通信に対し、「意図的にやったとは思わないが、ロシア側には撃墜を認めてほしい」と述べた。
アゼルバイジャンのメディア「AnewZ」も26日、同国政府関係者の話として、予備調査の結果、旅客機がパーンツィリの攻撃を受けたことが判明したと報じた。
タス通信によると、ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官は26日、記者団に「調査の最終結果が出る前に仮説を立てるのは間違っている」と主張した。
カザフスタン政府によると、旅客機の乗客乗員67人のうち38人が死亡、29人が病院に搬送されている。