日本は約3.5兆円の為替介入実施した可能性、日銀当座預金見通し示唆
米CMEグループが電子メールで質問に回答したところによると、ドル・円は同社のプラットフォーム(EBSスポット取引)上で米国市場の取引が終了する日本時間2日午前6時までに420億ドル(約6兆5200億円)余りが取引された。このうち約8割を占める332億ドル余りが午前5時から6時の間に行われた。
29日のドル・円スポット取引高は12兆円、2016年以来の大きさ-CME
先月29日の介入観測については、日銀のデータを踏まえると、5.5兆円規模の円買い介入が実施されていた可能性が高い。日本政府が2022年9月と10月に3回にわたり実施した総額9.2兆円の円買い介入のうち、過去最大の5.6兆円を投入した10月21日の介入に匹敵する規模とみられる。
住友生命保険の武藤弘明エコノミストは、介入の効果は一時的としながらも、当局は「160円というのは看過できないショッキングな水準とみている」と指摘。「1日に2円も3円も動くような相場であれば、追加介入をしてくる可能性はある」と述べた。
4月26日-5月29日における為替介入の有無は財務省が5月31日に公表するの外国為替平衡操作の実施状況で明らかになる。4月29日と5月1日の介入の有無は8月ごろ公表される日次ベースのデータで判明する。
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--取材協力:氏兼敬子、酒井大輔.
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Hiroyuki Sekine, Saburo Funabiki