日鉄「大統領の熟慮を強く要望」 USスチール買収可否巡る報道で
日本製鉄は24日に声明を出し、対米外国投資委員会(CFIUS)から、USスチール買収に関する判断は全会一致に至らず、バイデン米大統領に委ねられたとする報告を受領したと明らかにした。 日鉄は声明で、15日以内に大統領による最終決定がなされるとの認識を表明。同社が国家安全保障上の懸念に対応するために取ってきた措置や提示してきたコミットメントが「USスチールを成長させ、米国の雇用を維持し、米国の鉄鋼業界を強くし、ひいては米国の国家安全保障を強化する」と改めて強調した。 そのうえで「大統領が熟慮されることを強く要望する。メリットを公正に評価いただければ、買収は承認いただけるものと強く信じている」と訴えた。 USスチールも、CFIUSから通知を受け取ったと発表した。声明で「米国の経済安全保障を強化し、中国の脅威に対抗する鉄鋼同盟を築くものだ」として日鉄による買収の意義を強調。「バイデン氏が正しい行動をとり、法律を順守することを希望する」と述べた。【道永竜命、ワシントン大久保渉】