【チャンピオンズC追い切り】息ひとつ乱れず!ウィルソンテソーロ〝GⅠ連勝〟へ力強く登坂
[GⅠチャンピオンズカップ=2024年12月1日(日曜)3歳上、中京競馬場・ダート1800メートル] 世界決戦の興奮も冷めやらぬなか、今週末に行われるのは砂の王者決定戦・第25回チャンピオンズC(12月1日=中京ダ1800メートル)。その最終追い切りが27日朝、東西トレセンでスタートした。注目は昨年の同レース2着馬で、先日JpnⅠのJBCクラシックを制したばかりのウィルソンテソーロ。佐賀で“鬼の川田”を泣かせた同馬が、今度は悲願の中央GⅠ初制覇を成し遂げるのか。
男前に変貌!
これまでGⅠで惜敗が続いていたウィルソンテソーロ。昨年のチャンピオンズCではレモンポップと0秒2差、東京大賞典ではウシュバテソーロと0秒1差、帝王賞も2着と“銀メダル”が3回。悔しい敗戦が続いていた。それが、佐賀で行われた前走のJBCクラシックでは2着に4馬身差をつけ、うっぷんを晴らすような圧勝劇。ようやくGⅠ級レースで勝利を決めた。 その裏には、心身の成長がある。海外遠征で日本とは異なる環境に置かれたことで、精神面が良化。小手川師は「ドバイでは“ここは神宮球場か”と思うほど花火が上がっていましたからね。パドックでジョッキーが乗るとテンションが上がるところがあったんですが、ドバイ、韓国も経験したことで佐賀はおとなしかったですね。(前走で)あれだけ離して勝ったことは馬も自信になったと思います」と前走の完勝を振り返った。 肉体面もパワーアップ。「体重は変わってないんですが、昨年の交流重賞を勝っている時期(5月から9月ごろ)のレースや追い切り映像を見ても線が細かったのが、たくましくなった。首や胸前、つくべきところに筋肉がついた」と目を細めた。 細マッチョな美男子から精悍な男前へと変貌を遂げた。「(旧)ジャニーズ系から石原軍団的になりましたね。武骨さが出た。見た目はかっこいいけど喧嘩も強いぞ、みたいな(笑い)」
レモンポップにリベンジ!
注目の最終追い切りは、美浦坂路で単走(4ハロン54.8―12.4秒)。馬なりのまま余裕十分でも、フットワークは力強い。「週末にしっかりやれていますし、今日は馬場のコンディションも良くないし、輸送もあるので無理せずに。息ひとつ乱れなかった。フレッシュな状態でレースに向かいたい」と小手川師。 レモンポップに昨年のリベンジを果たし、悲願の中央GⅠ初制覇へ。「悔しい思いをさせられてきたライバルたちも出てくる。いいメンバーが揃っていますし、胸を借りるつもりですが、どの条件でも十分にパフォーマンスを出してくれる馬なので」。小手川師の口ぶりはいつも以上に力強かった。
三嶋 まりえ