小林市の野尻湖で大繁殖! ボタンウキクサの除去作業始まる
テレビ宮崎
宮崎県小林市の野尻湖で大繁殖している水草の除去作業が9日から始まりました。 川の水質にも影響を及ぼしかねないやっかい者、現地を取材すると、繁殖力だけではないやっかいな点が見えてきました。 (児玉アナウンサー) 「想像以上の繁殖力です。湖全体が水草に覆われています。陸地と湖の区別がつかないくらいです。」 小林市野尻町にあるダム湖、約80ヘクタールに渡って水草に覆われています。 (児玉アナ) 「根が長い、1メートル以上あります」 その正体は特定外来生物に指定されているボタンウキクサ。 もともとは鑑賞用に輸入された南アフリカ原産の水草で、強い繁殖力が特徴です。 野尻湖では一昨年、生息が確認されてから爆発的に繁殖、各方面で影響が出始めています。 (弁当店) 「釣りをされる方が、釣りができないと言って弁当を買いに来られる方がいるので、できれば早く撤去していただけると私たちも助かる」 船が湖を往来できないため、ダムの管理にも支障をきたしているほか、水質の悪化も懸念されています。 (児玉アナ) 「葉は枯れていますが、根は生き生きとしていますね。春になると繁殖が再開するそうです」 こうした状況を受け、宮崎県はボタンウキクサの繁殖期を前に、約2億1600万円をかけ除去作業を開始。 岐阜県から手配した専用の船で回収を進めています。 (児玉アナ) 「作業が始まって3時間ほど経つんですが、除去しても風で寄せられてきりがない様子です」 さらに、やっかいなのが回収したあと…。 特定外来生物は、法律で移動させることが禁止されているため、そのまま処分場に持っていくことはできず…回収したボタンウキクサは仮置き場に運び、完全に枯らさなければなりません。 ただ、どれくらいで枯れるのか、 仮置き場のスペースは足りるのかなどは不透明で、県では状況を見ながら判断するということです。 (都城土木事務所 鏡園義幸さん) 「多いという一言に尽きます。運搬をするところが手間がかかる部分が大変、地道にあげていくしか方法がない。専用の機械を用いても手間がかかる」 ボタンウキクサの除去作業は、春先まで続くということです。
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