バスケ日本代表初ドキュメンタリー映画が大ヒット Bリーグ入場者数は前年比4割増で史上最多 「事業性・競技性・社会性での知恵が特徴」
事業性、競技性、社会性での知恵が特徴
「Live News α」では、デロイトトーマツグループ執行役の松江英夫氏に話を聞いた。 海老原優香 キャスター: ここまでの盛り上がり、松江さんはどんなことが理由だとお考えですか。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫氏: 日本バスケ界の熱狂を支えている最大の要因は、Bリーグ人気があります。Bリーグ設立からの8年で入場者数は2倍に、コロナ禍でもスポンサー収入の増加により営業収入は3倍強に伸び、大きく成長しました。 この背景には「後発だからこその知恵」があります。野球やサッカーと比べて、バスケはスポーツビジネスとして後発だったからこそ、知恵が求められます。 海老原キャスター: 具体的には、どういったことなんでしょうか。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫氏: 事業性、競技性、社会性の3つの観点での知恵を絞った取り組みが特徴です。 事業性は、エンターテイメント性を徹底的に追求したことです。試合前後や試合の間も、スポーツ×音楽×ダンスの非日常な演出の工夫により、“ライブスポーツエンターテイメント”として、観戦体験の満足度を高め、若い世代を中心にファンを増やし続けています。 海老原キャスター: 次の、競技性についてはいかがですか。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫氏: 競技性は、資本力の制約を減らして、平等に競い合う仕掛けの導入が特徴的です。 具体的には、2026年から報酬上限の設定による戦力均衡化、競技成績による昇降格ルールの撤廃を行い、資本力の小さいクラブでも優勝争いできるようにし、お互い切磋琢磨して、全体の競技レベルを上げる工夫がされています。 海老原キャスター: 3つ目の、社会性についてはいかがでしょうか。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫氏: 社会性に関して、競技場所である体育館を「夢のアリーナ」として捉えて、多目的の交流拠点として地域活性化の核にしていることです。 実際に、沖縄では、地元商店街やホテルとの連携で賑わいを作ることや、静岡県では、アリーナをスポーツ教育、教育施設、防災拠点として活用する予定などがあります。
持続可能には「人間力が求められる」
海老原キャスター: ここお台場にも、2025年にはバスケットの新しいアリーナが完成する予定です。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫氏: これからも「後発だからこその知恵」がもたらす三位一体での好循環によって、バスケ界が盛り上がり、パリ五輪の後も人気が継続してゆく展開に期待します。 海老原キャスター: Bリーグの島田チェアマンにお話を伺った際、Bリーグをさらに持続可能なものにするためには、人間力が求められると、おっしゃっていました。今回の映画は、スポーツマンシップや、人間性を学ぶ機会にもなりそうです。 (「Live News α」6月14日放送分より)
Live News α