「あなたに会えてよかった」が原動力 視覚障害のある女性ランナーが “おかやまマラソン” で完走を目指す理由【岡山】
40代でほぼ視力を失い、一時は生きる気力も湧かなかったという久保さん。そんな中、出会ったのがマラソンでした。知人から伴走ボランティアを紹介されたことをきっかけに、風を切って走ってみたいという衝動にかられ、仲間とともにランニングクラブを結成しました。 (久保瞳さん(78)) 「旭川の河川敷で鳥が鳴いていたり、川のせせらぎが聞こえたり、外は楽しかった」 そして、63歳の時、宮崎県でフルマラソンに初挑戦。見事完走し、その達成感を知ります。 国内だけでなく、ハワイ、オーストラリア、キルギスなど海外の大会にも出場。これまでにフルマラソンに27回挑戦し、すべて完走しました。 (久保瞳さん(78)) 「走っている時には、なんでこんなのにエントリーしたんじゃろ、しんどいなって思うんですよ。でも完走できた嬉しさですよね、またチャレンジしてみたいという気になるんですよね」 ■『あなたに会えてよかった』 久保さんが走り続ける原動力とは… 完走して得られる達成感以外にも走り続ける理由があるといいます。それは“応援してくれる人の存在”です。おととし、おかやまマラソンを完走した時、10歳ほど年下の視覚障害者の女性からかけられた言葉は忘れられないそうです。 (久保瞳さん(78)) 「(視覚障害者の女性から)久保さんに出会えて元気が出て、また生きてみようかと思えるようになったと言われました」 「うれしいですよねやっぱり。学歴もないし、美人でもない私がみなさんに『元気をもらえる』とか言って下さったら、私も見えなくなって生きてて良かったと励まされますよね」 「見えなくても誰かが『あなたに会えてよかった』と言ってくれたら、それは嬉しいですよ」 視覚に障害のある自分だからこそできる走りがある…。 (久保瞳さん(78)) 「がんばって走っていたら、誰かに元気をもらってもらえるのでは。自分の中では意地でも完走しようと思っていますね」 誰かを元気づけることができれば。おかやまマラソンで完走を目指す久保さんの原動力です。
RSK山陽放送
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