“ウクライナ停戦”狙いは…「中国」 まもなくトランプ氏返り咲き どうなる「アジア外交」
■同盟国に負担増を…日本の防衛費は
「日米関係の基本的な路線は変わらない」 ワシントンではこのような声が度々聞かれるが、実際、トランプ氏は日本とはどう向き合うのか。第一次政権と同様に、日本に防衛費の増額などを求める可能性を指摘する声もある。しかし、小谷教授はその可能性は低いと指摘する。 「24年4月にトランプ氏と自民党の麻生副総裁(当時)が会った際、トランプ氏から日本政府の防衛費増額や反撃能力の導入を評価する発言が出た。つまり日本の防衛能力には一応、満足しているということ。いずれもトランプ政権後に決まったものだが、トランプ氏からすれば『自分が安倍首相(当時)とやりあったから実現した』と、自身の成果だと認識している。トランプ氏は、日本との課題は第一次政権で全て解決したと思っているので、防衛費の増額要求はないと思う。課題がないが故に、外交における日本の優先順位が低いというのが現状だ」
■「トランプ2.0」へ
“予測不能”な第一次政権だったが故に、トランプ氏の返り咲きに国際社会は戦々恐々としている。「アメリカ第一主義」のもと、トランプ氏が繰り広げる「ディール外交」にどう対応するのか。2025年はトランプ氏の動向に翻弄される国もありそうだ。