Jリーグチェアマンの野々村芳和氏（2024年2月23日撮影）

　WEリーグ新体制発表会見が26日、都内で行われた。新チェア（理事長）に野々村芳和氏、副理事長に宮本恒靖氏が就任。野々村氏はJリーグチェアマンとの兼任、宮本氏は日本サッカー協会（JFA）会長との兼任で、ともに非常勤となる。 　野々村チェアは、任期の2年間でやるべきこととして「収益を上げ安定した経営基盤をつくること」「クラブとコミュニケーション」を掲げた。20年にWEリーグが発足して4年。観客動員数はまだまだ伸びしろがある状況。この日発表された正味財産増減計算書（23年7月1日～24年6月30日）によれば、日本サッカー協会から4億2500万円の補助金を受け、かろうじて前年から708万円の正味財産増になっているのが現実だ。 　野々村チェアは「WEと女子サッカー自体の価値はあると思っている。JとWE、男子と女子のサッカーをセットでセールスすることはやっていけるようになる」と見通しを語り、JリーグとWEリーグの兼任の役割に「Jリーグが人を出した時期もある。協会も同じように人を出してサポートする体制を取っていきたい」と話した。 　宮本副理事長は、日本サッカー協会の会長就任にあたり、女子サッカーの発展と31年に女子ワールドカップ（W杯）招致を掲げていた。宮本副理事長は「（WEリーグ発足から）1、2、3年目とJFAから補助金を出している。その状態をどこかで変えなければ、WEが持続していかないことは明白。スタートしたものはなくしてはいけない。非常勤だが、総力を結集して、危機にあるWEをよくしていきたいと考えています」と述べた。 　WEリーグの理事には、元なでしこの海堀あゆみさん、三菱重工浦和レッズレディースなどでプレーした大滝麻未さんらが就任した。