“設定ミス”と2グラムの重り 勝みなみの1Wをよみがえらせた偶然
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(23日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 舞台は“聖地”セントアンドリュース 厳選画像を大量アップ! 勝みなみは今週の開幕前、1Wのシャフトをわずかに短く、そして短くした分でヘッドを重くする調整を試していた。練習場で構えた時はしっくり来て気に入ったのだが、練習ラウンドで打ってみたら、どうにも低い球しか出ない。 その3ホール目で諦めてシャフトを元に戻そうとしたのだが、一緒に回っている選手たちを待たせるわけにもいかず、キャディのミック・シーボーン氏が大慌てでヘッドをカチャカチャ。あまりに急いでいたため、実は元の設定よりわずかにロフトが寝た状態でヘッドをつけてしまっていたという。そのまま勝が気付かずに打つと、「メッチャいい球が出た」と笑う。 結局同じシャフトでロフトをわずかに寝かせ、ヘッドはウエートで2g重くしたことになる。意図した調整ではなかったものの、それが悩んでいた1W選びの“答え”になったから面白い。
「ドライバーが振れているので、距離も出る。ドライバーで合わせにいっちゃうと、ほかのクラブでも合わせにいっちゃう。そこの不安が消えました」。2日目のフェアウェイキープ率62.5%(10/16)の数字以上のフィーリングの良さは、セカンド以降の安定にもつながる。強風の中でも、この日はグリーンを4ホールしか外さなかった。
8番までに1バーディ、1ボギーと一進一退。その後はしのぎながら9個のパーを並べ、最終18番で2m弱を決めるバーディで締めくくった。「71」で通算2オーバー36位に順位を上げ、5度目の全英女子で2大会連続の決勝ラウンドに進んだ。
前年大会は2位で折り返しながら、21位フィニッシュ。「去年はそんなにショットの調子がいいわけではない中で(予選は)上位に行った。今回は調子がだんだん上がってきている中で予選を通れたので、希望が持てるというか、去年よりもっと上位に行けるんじゃないかなって思います」。トップ10圏内まで5打差のリーダーボードを念頭に「(トップ10を)目指したいですね」とターゲットをロックオンした。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)