さらばいとしの「フィアット500」! 希代の愛されキャラがたどった輝かしい足跡と未来
エンジン好きも諦めるなかれ!
……と、そんなことを追憶してたら、「いずれ一緒に暮らしたい」な気持ちが「いずれ間違いなく一緒に暮らすだろうな」へとヒートアップしてきた。たしかに新車は近々手に入れられなくなるだろうけれど、ユーズドカーのタマが結構多いのも3代目チンクエチェントの特徴。おそらく数年後には、少し前から名古屋のチンクエチェント博物館から長期で預かっている(そしていずれ譲り受けたいと考えている)1970年式「フィアット500L」というご先祖さまと、ツインエアを積んだ「500C」あたりを自宅の駐車場に並べて、僕はニヤニヤしながら暮らすことになるんじゃないかと思う。 ちなみに3代目の後継というか4代目というか、ブランド初の電気自動車(BEV)である「500e」も、だいぶ完成度が高いし走っていて楽しい。BEVのなかでは欲しいクルマの筆頭といえる一台だったりもする。そしてこれは最新のニュースなのだけど、どうやらその500eの車体に内燃エンジン+ハイブリッドシステムを積んだモデルを追加し、イタリア国内で生産するという計画があるらしい。なんでもステランティスのカルロス・タバレスCEOが、労働組合との会合で言及したのだそうな。まだメディア向けの発表はないから詳細まではわからないけれど、そっちはそっちでまた楽しみだ。 だから500e発表時のオンラインプレビューで質問したじゃん! 「プラットフォームの写真を見るとエキゾーストの出口にしか思えない部分があるんだけど、それはナニ?」って。エンジニア氏は「エンジンを積むなんて考えてない」って言ってたけど、バレバレだったぞ。 (文=嶋田智之/写真=ステランティス/編集=堀田剛資)
嶋田智之