ナイロン、合皮だけじゃない…種類が多すぎるキャディーバッグの素材それぞれのメリット、デメリットは?
どの素材も一長一短、自分のこだわりに合わせてバッグを選ぼう
では、それぞれの素材にはどのようなデメリットが存在するのでしょうか。関氏は以下のように話します。 「ナイロンやポリエステルは『繊維』を寄せ集めてできており、衣類と一緒で濡れた際はすぐにタオルで拭きとらないと、中まで水分が染み込んでしまいます。特に雨の日のラウンドの後は、中身を全部取り出したうえで風通しの良い場所で乾かし、内部の湿度が上がることによるカビの繁殖や劣化を防がなければなりません」 「一方で、エナメル加工がしてあるバッグは5~6年使用していると表面がポロポロと剥がれ落ちて来てしまい、ナイロンやポリエステルなどから見れば若干お手入れには手間がかかると思います」 「本革製のものは値段が高いという点に加え、同じ大きさのナイロンやポリエステルのものと比較して重いため、持ち運びには少し苦労するでしょう。また、何も手入れをしていない状態で放置すると、乾燥でひび割れたり色が落ちてきてしまいます。少なくとも1年に1回程度は専用の保湿クリームを塗る必要があります」 「トーナメントに出場するプロの場合、以前は高級感の強い本革製のキャディーバッグが積極的に使われていました。しかし、ただでさえ重量のある本革製はキャディーが担ぐのにも非常に負担がかかることから、最近ではナイロンをはじめとした軽量タイプをよく使う傾向があるようです」 「ポリウレタンは湿度の高い場所に置いておくと水分と化学反応を起こして『加水分解』で表面がボロボロになる、ポリ塩化ビニールは表面がツルツルしていて通気性が低く、手が汗ばんでいると滑りやすいところがデメリットとして挙げられます」 「ちなみに、近年はヨットの帆にも使われる『帆布』を生地にしたキャディーバッグも続々と登場しています。帆布は、海の上で吹きすさぶ強風にも耐えられるように非常に頑丈な作りをしています。価格は5万円程度からと少し高めにはなるものの、耐久性はとても高いのでオススメです」 キャディーバッグは、素材・デザイン・色・質感と、さまざまな要素が組み合わさってできており、種類は多岐にわたります。耐久性や使いやすさなど重視したい点を見極めて、自分にぴったりのバッグを選ぶといいでしょう。
ピーコックブルー