トランプ次期大統領、予算局長にボート氏 プロジェクト2025策定
Gram Slattery Tim Reid [22日 ロイター] - トランプ次期米大統領は22日、政権の優先政策とその財源決定を担当する行政管理予算局(OMB)局長に、保守派のラッセル・ボート氏を指名した。 同氏はトランプ政権一期目に同局長を務めたほか、議論を呼んだ保守派の政府改革計画「プロジェクト2025」の主要立案者として知られる。 プロジェクト2025は、政治任命者の数を増やし、司法省に対する大統領の権限を拡大することで、大統領権力を大幅に拡大することなどを提唱している。また、州境を越えて中絶薬を郵送することを違法とする法律の施行、ポルノの犯罪化、教育省の廃止も提案している。 ボート氏を含むこのプロジェクトの立案者たちは、連邦政府職員の一部再編を行い、トランプ氏に数万人の政府職員を解雇する権限を与えることも提唱している。 選挙運動中、トランプ氏はプロジェクト2025策定者の多くが一期目政権の関係者であったにもかかわらず、プロジェクト2025とのいかなる関係も否定し続けた。 トランプ氏はボート氏指名について、「ワシントンで長年公共政策に携わっており、積極的なコスト削減と規制緩和の推進者で、全省庁で米国第一主義が実現されることに貢献してくれるだろう」と自身のソーシャルメディアに投稿した。 <初日の大統領令> プロジェクト2025の関係者2人によると、ボート氏はトランプ氏が就任初日に出す可能性のある複数の大統領令の作成に協力。連邦政府職人数千人の分類を改変し、トランプ氏が望めば解雇できるようにする「スケジュールF」も含まれている。 プロジェクト2025関係者では、連邦通信委員会(FCC)に関する章を執筆したブレンダン・カー氏がFCC委員長に指名された。 トランプ氏が起用を表明した「国境管理責任者」のトム・ホーマン氏、次期CIA長官に指名されたジョン・ラトクリフ氏、カナダ大使に選んだピート・フクストラ氏もプロジェクト2025に貢献している。政策担当の次席補佐官に指名されたスティーブン・ミラー氏は、アメリカ・ファースト・リーガルとして知られる保守系法律団体を設立し、このプロジェクトに貢献した。