【大学受験2025】合理的配慮の注意点など…実施要項Q&A
文部科学省は2024年12月5日、2025年度(令和7年度)大学入学者選抜実施要項に関するQ&AをWebサイトに掲載した。新たに追記された「障害のある入学志願者への合理的配慮」などを取り上げ、Q&A形式で具体例や注意点などを解説している。 【画像】大学入学者選抜実施要項に関するQ&A
2025年度大学入学者選抜実施要項は6月5日付で国公私立大学などに通知。同要項に関するQ&Aは、7月12日付の初版について、12月5日付で第二版として更新し文部科学省Webサイトに掲載した。前年度(2024年度)の内容から回答を更新した3項目は青色、2025年度要項から新規の10項目は黄色で示している。
2025年度大学入学者選抜実施要項では、調査書の出欠の状況を推薦要件や合否判定の材料の1つとして活用する際の留意事項を明確化。障害のある入学志願者への合理的配慮などについて追記した。
Q&Aでは、この新たに追記された留意事項の背景について「従前より、病気・事故等など、志願者本人に帰責されない身体・健康上の理由による欠席がある者が、大学入学者選抜の過程で不利に扱われるのではないか、との懸念の声があり、受験生が不利益を被ることのないよう、新たに留意事項として追記した」と説明。高校や大学などが取るべき対応なども解説している。
「合理的配慮による代替措置を行う場合は、評価方法を明確化することが望ましい」との追記が、具体的に想定している対応については「どの試験科目(試験内容)を、どの代替措置で確認するのか、方法と点数換算などについて、合理的配慮を受ける志願者に対してしっかり説明し、志願者と大学との間で共通認識をもっておくことなどが考えられる」と例示した。
第二版で特に追加した情報公開関係では、9月30日公布、2025年4月1日施行の「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」における「入学者の選抜に関すること」として、公表すべき入学者選抜の範囲、公表の方法などを載せている。
このほか、Q&Aでは入試方法や試験期日、出願資格、調査書記入上の注意事項などについても取り上げている。最新のQ&Aは、文部科学省のWebサイトから閲覧できる。
リセマム 奥山直美