スナップチャット運営会社の決算、広告事業改革の効果示唆-株価上昇
(ブルームバーグ): 写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップの7-9月(第3四半期)の売上高はアナリストの予想を若干上回り、同社の広告事業改革がマーケティング担当者の間で受け入れられていることを示唆した。株価は通常取引終了後の時間外取引で上昇した。
29日の発表資料によると、7-9月期の売上高は15%増の13億7000万ドル(約2100億円)。ブルームバーグが集計したデータによると、アナリストの予想平均は13億6000万ドルだった。動画コンテンツへの注力が奏功し、スナップチャットのユーザー数の伸びも予想を上回った。
スナップはここ数年で広告事業の見直しを実施。ウェブサイトへの訪問やアプリのダウンロードなど、ユーザーに特定の行動を促すダイレクトレスポンス広告に重点的に取り組んできた。それまでは、構築・運用コストは低いが収益性も低いブランド認知広告に注力していた。
この方針転換はスナップの事業にとって有望な兆しを見せているが、同社の売上高は過去4四半期のうち2四半期でウォール街予想を下回っており、まだ一貫性を欠いている。
株価は決算発表後の時間外取引で一時13%下落したが、その後は上げに転じ、約9%高となった。通常取引終値は10.89ドルで、年初来では36%下落。
スナップは年末商戦と重なる10-12月(第4四半期)の売上高を15億1000万-15億6000万ドルと予測。アナリストの予想平均は15億6000万ドル。スナップは、大口顧客からの広告のペースがこの時期としては活発ではないと指摘した。
同社は株主への書簡で、「大手企業顧客からのアッパーファネル広告は、これまで第4四半期の需要の中心的な要素だったが、この部分の事業は最近の数四半期に当社の広告事業全体をアンダーパフォームしている」と述べた。
原題:Snap Gains on Results Suggesting Ad Revamp Is Working (2)(抜粋)
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Aisha Counts