「ラウンド中の悪い流れを絶ち切る方法は?」宮里藍がトップアマの質問にズバリ回答! 【至極の一問一答】
「宮里藍 サントリーレディス」の開幕2日前に、大会アンバサダーを務める宮里藍と、同大会に出場するアマチュア選手との座談会が行われた。選手からの1人1つの質問に対し、大先輩の藍プロが回答やアドバイスを返す形式で会は進行したが、いわゆるファンの集いのような緩い質問は一切なし。なんせ2日後にプロのトーナメントの試合が控えているだけに、アマチュア選手たちの質問は“切実”で“実戦”に即した内容のものが多く、それに応じる藍プロの回答も濃い内容にならざるを得ないという流れに。さながら『試験直前講座』と化した、この座談会での質疑応答の内容の一部を要約して紹介しよう。
Q:アドレスが日によってしっくりこない A:それはしょうがないとまずは割り切る 今年の4月に、ステップアップツアーの『大王海運レディス』でアマチュア優勝を果たした都玲華の質問は、「アドレスが体調や日によってしっくりこなくて、なかなか良いイメージにチェンジ出来ないことが多いので、何か良い対処法とか考え方があれば教えていただきたいです」というもの。 日によって、どうもアドレスがしっくりこないのは誰もがあることだが、これに対する藍プロのアドバイスは。 「人間は、毎日同じ感覚ではいられないので、日によって違うフィーリングになることはしょうがないと割り切るとして。『今日は深く構えた方が重心を感じやすいな』とか、『少し上体を上げた方が腕の力が抜けやすい』とかがあれば、そういうアジャストはやってもいいと思います。あと、しっくりこないんだったら、どこにその原因があるのかということを、朝、探ってみる。目を閉じて打ったりとかして、自分のフィーリングがどこにあるのかを体を感じることとかが、朝のウォームアップでは凄く大事になってくるので、普段からその辺に意識を置いてみるということが大事かな」
Q:プレッシャーのかかるときの気持ちの持ち方は? A:心拍数が上がるので、それを抑えるには呼吸法を学ぶのがいちばん簡単 2月の『アジア女子アマ(アジアパシフィック女子アマチュア選手権)』で日本人最高位の10位タイに入った新地真美夏は、「プレッシャーのかかるショットやショートパットの時の気持ちの持ち方について知りたいです」という質問。 プレッシャーが掛かった時の対処法はゴルファーにとって最大の関心事だが、藍プロのアドバイスのポイントは、『アドレナリン』と『気づき』だった。 「(対処法は)いろいろありますけど、自分のアドレナリンのレベルがどれくらいが心地良いのかというのを、普段からちょっと気にかけてみると良いかなと思います。アドレナリンは心拍数と連動しているので、緊張してアドレナリンが出ていると心拍数が普段よりもちょっと上がります。それ(心拍数)を抑えるには、呼吸法が一番簡単に落としやすいです。あと、どこに力が入りやすいかということを普段から観察してみる。私なんかはドライバーイップスを経験してきているから、緊張したり恐怖心が強い時って、体の右側に現れることが多くて、右手のグリップを無意識のうちにギュッと握っている。人間って力を入れるのは簡単だけど緩めるのは難しいんだよね。そして、普段から練習していないと、本番ではスウィングが早くなるから、ちょっとゆっくり振ろうと思ってもアジャストって難しい。だから普段から、自分はどれくらいのアドレナリンのレベルが良いのか、緊張した時の自分ってどういうふうに振っているのかということを、一度、考えてみるだけでも気づきが凄くあって。アッ、こういう時はこうしたらいいんだっていうものが次は出てくるようになると思います」