阪神・才木浩人29回⅓連続無失点!! 「悔しいッス」ノーノーあと5人で逃すも8回1安打0封でハーラートップ7勝
(日本生命セ・パ交流戦、阪神3-0西武、3回戦、阪神3勝、9日、甲子園) 惜しい、悔しい、でも素晴らしい!! 阪神は西武に3-0で勝利。才木浩人投手(25)が8回1安打無失点の圧巻の投球で両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。八回1死まで無安打投球を続け、右足がつるアクシデントもあって大記録達成は逃したが、自身7連勝。虎は今季2度目の同一カード3連勝で2位浮上だ。才木の最高ピッチのおかげで、月曜はいつも気分爽快や! 【写真】ラーメンを食べる阪神・才木浩人と大竹耕太郎 どこまでも並べた「0」と、ついにもらった援護。脚本はできあがっていた。毎週最高のドラマを用意する「虎の日曜劇場」の主演・才木が、ノーヒットノーランに挑んだ。八回1死で右翼フェンス直撃打を浴び夢と散ったが、堂々の両リーグトップ7勝目。お立ち台でもらしたホンネまで、見る者すべてを魅了し続けた。 「悔しいッス。チャンスはなかなかないと思いますし。まぁしようがないですね。また次、『ノーノー』できるようなピッチングを頑張りたい」 最速155キロの真っすぐはうなり、100キロ台のカーブで緩急も効かせた。2日のロッテ戦(ZOZOマリン)で今季3度目の完封勝利を1-0でつかんだ勢いのまま、パ・リーグ最下位に沈む西武を圧倒。誰より、ベンチに座る岡田監督こそが「俺の中では完全(試合)いくかな思うたけど」と序盤から才木に魅せられていた。 七回に中野、前川の適時打で3点が入り待望の援護点をもらった。大記録がさらに近づいたかに思えたが、試練が訪れる。八回先頭の源田に3球目を投げた直後、右足をつった。 「思ったよりすごく体が動いて、出力も出ていたので。後半バテたというか。湿度もけっこう高かったので。そのへんが対策できていなかった」 強く、良い球が行っていた代償だった。そして源田は中飛に封じたが、続く代打・山野辺につかまる。カウント2-0から148キロ直球をはじき返されて、右翼フェンス直撃打-。それでも顔色は変えない。ここからゼロを刻めることこそが今季の才木の強さだった。2死一、三塁から育成D6位・奥村(BCリーグ・群馬)を二飛に斬り、本塁は踏ませなかった。 足がつった影響も考慮され九回のマウンドは岩崎に託したが、これで4月14日の中日戦(バンテリンドーム)での今季初勝利から7連勝。両リーグ単独トップの7勝だ。奪三振62も戸郷(巨人)と並びリーグトップ。連続イニング無失点も29回⅓に伸び、岡田監督ももう言うことがない。ひと皮むけたのではと問われ「もう、そんなむける皮もないやろ、お前」と表現したほどだった。