佳子さまが30歳に「誰もが安心して暮らせる社会に」被災地や障害者に寄せる思い 誕生日迎え1年を振り返る【全文】
2月
福岡県を訪問され、「第70回日本伝統工芸展福岡展」をご覧になりました。 九州で活動する作家から、自身の作品を含めた出展作品について説明を受けながらご覧になり、それぞれの作品の魅力に惹き込まれたと伺いました。 また、石川県の作家による、みごとな漆芸作品に見入っていらっしゃいました。 作品をご覧になる前には、公益社団法人日本工芸会から、1月の地震により被災した石川県の様々な分野の会員の状況についてお聞きになり、とても心配していらっしゃいました。 併せて、佐賀県の有田町を訪問され、江戸時代から伝わる「色鍋島」の技術などを受け継ぎつつ現代の「色鍋島」を創り出している「今右衛門窯」を見学されました。 美しく豊かな表現の磁器ができあがるまでには、繊細な技を必要とする多くの工程があり、作り手の努力が積み重ねられていることに改めて感銘を受けられました。 このご見学をきっかけに、工芸作品をそれまで以上に深く味わうようになられたと伺いました。
3月
「第55回なるほど展」をご覧になりました。 糸を通しやすい縫針や、タオル掛けからタオルが滑り落ちにくくなる補助具など、使い手の立場に立って、生活が便利になるように考えられた発明品を、興味深くご覧になりました。
4月
「東京ドーム」で開催された「第25回記念全国高等学校女子硬式野球選抜大会」の決勝戦を観戦され、選手やスタッフ、観客のエネルギーを感じながら応援されました。 硬式野球に取り組みたいと思う誰もが活躍しやすい環境になるよう願っておられます。
5月
「第33回森と花の祭典―『みどりの感謝祭』式典」に出席されました。 お言葉では、森林の木々が大地に根を張り巡らして雨水を蓄え、また、土が流れ出すことを防いでいること、さらに、二酸化炭素を吸収して地球温暖化の防止に貢献するとともに、多様な生き物を育む場となっていることなど、「みどり」の意義について触れられました。 また、森林や花を大切にする活動を実践している方々とお話をされ、活動の重要性を改めて感じられました。 日本とギリシャ共和国の外交関係樹立125周年及び「日本・ギリシャ文化観光年」にあたり、ギリシャを訪問されました。 ご訪問に先立ち、様々な書籍をお読みになるとともに、ギリシャの歴史や文化に関する専門家、日本ギリシャ協会の関係者、外務省の関係者、オリンピア市の姉妹都市である愛知県稲沢市の市長から説明を受けられました。 また、駐日ギリシャ臨時代理大使主催の昼食会にお出ましになり、多岐にわたるお話をお聞きになりました。ギリシャに滞在されている間、各ご訪問先であたたかくお迎えいただいたことを、ありがたくお思いになっています。 ご帰国後の9月には、現地でもお会いになったギリシャ観光大臣が日本においでになりました。内親王殿下は宮邸で大臣とお会いになり、ギリシャでのおもてなしに感謝をお伝えになりました。内親王殿下は、本年を契機として、両国の友好親善関係がさらに深まることを願っていらっしゃいます。 ご訪問後のご感想については、「佳子内親王殿下のご印象(ギリシャご訪問を終えて)」をご覧ください。