がれき壁画で能登にエール 津幡南中で披露
●桜や能登の海表す 二重の災害に見舞われた被災地にエールを送ろうと、津幡町津幡南中3年生172人が穴水町から提供されたがれきを用いて巨大壁画を制作し、31日の学校祭で披露した。 壁画は縦3メートル、横6メートルのモザイク画。被災家屋の瓦や柱などの廃材を組み合わせ、石川県の形や町の鳥「白鳥」、校章、花言葉「希望」のガーベラを描いた。縁起が良いとされる桜の吉祥文様を輪島塗の廃材で、能登の海を住宅がれきの柱で表現した。 3年生7人が持ち寄った原画を基に壁画のデザインを考案した。学校祭では、3年生が壁画制作の経緯を1、2年生に紹介する劇を披露した。壁画に記された「前を向こう 私たちは一人じゃない」のメッセージを提案した谷口ゆずのさん(14)は「穴水や輪島を訪れ、復興がまだまだ進んでいないと実感した。壁画を通じて元気を届けたい」と話した。 壁画は正面玄関に設置し、生徒が登下校時に見て能登への思いを持ち続けるようにする。がれきの提供を受けた穴水町に壁画の写真を送る予定だ。