「子どもは2人ほしい」は、“お金持ち”でないとかなわない夢?! 児童手当の増額や大学無償化は3人目から…子どもが2人いると教育費はいくら?
何を優先して支出するか
さて、質問において気になったのが「お金持ち」という言葉です。お金持ちとは、高所得者を指すのか、貯蓄が多い人を指すのか、あるいはその両方なのかは不明ですが、「お金持ち」でないとかなわないということは、絶対にありません。 子どもが2人の家庭はたくさんありますが、では、その家庭はすべて「お金持ち」なのか、というと違うでしょう。 最も大切なのは、ご相談者自身が「何を優先するのか」です。先ほど、収入を増やす必要性をお伝えしましたが、収入を増やしてまで子どもはいらないと思うなら、1人で良いのではないでしょうか。 また、極端な例ですが、子どもは小学校から私立に行かせたいけれど、2人になると行かせるお金がない、私立に行かせられないなら子どもは1人で良いという考えもあるでしょう。 一方で、私立に行かせたかったけど、2人ほしいから公立でも良しという考えもあるでしょう。つまり、ご自身が子どもにかけてあげたいお金と子どもが2人いる家庭、どちらを優先するかが重要であって、お金持ちであることは重要ではありません。余談ですが、高所得者は生活水準が高いため、貯蓄ができないと悩んでいる家庭は珍しくありません。
家計の基本を守ることが大切
家計の基本は、収入範囲内で支出をすることです。したがって、収入の範囲内でおさまるように子どもを育てれば良いわけです。とはいえ、大学費用はその時の収入では支出できないほど金額です。そのため、子どもが生まれたら準備する必要があるのです。 子育ての途中では、予想外の支出が発生するかもしれません。その時は、その都度計画を練り直す必要があります。計画を練り直す際に、さらに厳しい状況に陥らないために、早めに適切な金額を準備することが大切なのです。子どもが2人いて良かった、幸せと思える家計運営はお金持ちでなくても可能です。 出典 文部科学省 令和3年度子供の学習費調査 調査結果の概要 執筆者:前田菜緒 FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士
ファイナンシャルフィールド編集部