集中力欠ける低学年…「投げ方」のコツをどう伝える? 球速も制球も上がる“肩動作”
年間試合数5倍増…“専属”監督誕生で部員増でも出場機会確保
塁間のキャッチボールがある程度できるようになると、「育成」の試合で登板する機会が巡ってくる。今年の4年生以下は14人が実戦のマウンドを経験した。 そもそも部員数が増えると、選手1人1人に出場機会を与えるのが難しくなるようにも思われるが、年間の試合数を以前の5倍以上に増やすことで懸念を払拭した。中でも、4年生以下の試合数を増やせるようになったのは亀浦監督が就任してからだ。 以前は育成・キッズ年代の専属の指導者がおらず、分かれて活動することができなかったため、練習日以外は高学年の応援がメインだった。低学年が大会に出場するのは「季節に1回」程度だったという。 亀浦監督が専属で指導し始めた2022年1月からは「練習より試合の方が野球を覚えられる」との考えで試合数を増やし、4年生以下の「育成」は年間30試合以上、3年生以下の「キッズ」は年間50試合以上を戦っている。中には3年生が「育成」、4年生が「ルーキー」(5年生以下)の試合に「飛び級」で出場するケースもある。 「練習は試合のためにしています。練習はやるけれど試合には出ませんとなると、どれだけできるようになったか測れない。子どももボールに触れる機会やバットを振る機会があった方が、刺激になると思います」と亀浦監督。多くの部員を抱えるからこそ、低学年のうちから経験を積ませることが「野球を続ける環境づくり」の一環になる。
川浪康太郎 / Kotaro Kawanami