「見るだけで気持ちが疲弊する…」要介護となった老親が住む“ゴミ屋敷”。足の踏み場もない実家が「4時間後に迎えた結末」が凄すぎた
■誰かに相談する気力さえ失っていた イーブイに片付けの依頼をしたのは、この家に住んでいる80代の女性本人ではなく、女性の娘の友人である明子さん(仮名・50代女性)だった。明子さんが片付けの経緯を話す。 「(80代の女性は)病気で今入院されていて、もう一人では生活できないということでそのまま介護施設に入らないといけなくなったようです。この家は引き払うことになるんですが、私の友人である娘さんも“何をどうしていいのかわからない”と困っていたので、私からイーブイさんに連絡しました」
娘から相談されたわけではなく、明子さんが自分で行動を起こしたのだという。それは、自身も過去に親の介護で苦労をした経験があったからだ。明子さんが続ける。 「私自身、過去に母親が要介護になり、住んでいた賃貸の家を引き払った経験があるんです。実家の問題に介護が絡んでくると、役所の手続き、お金のこと、家の片付けなど、やらなきゃいけないことや考えなきゃいけないことが山盛りで、頭も心も体も本当に疲れてしまうんです。それがどれだけ大変なことかわかっていたので、困っている人がいたら力になりたいと思っていました」
娘はかなり精神的に疲弊している様子だった。まだ50代なので健康体だが、気持ちの問題で体が思うように動かない。誰かに相談する気力も失っていたが、友人が困っている自分を見つけてくれたので助かった。 ■親への愛情があっても介護はしんどい 現場に入ったスタッフは全部で6人。4人が仕分けに回り、残りの2人でゴミを外に停めてあるトラックまで運ぶ。午前中は1階部分の片付けに専念していく。 要介護者が住む家には2つの種類がある。介護をする親族が同居しているパターンと、要介護者が一人で住んでいてヘルパーが出入りしているパターンだ。仮にゴミ屋敷化してしまった場合、それぞれどんな問題が出てくるのか。二見氏に聞いた。